第五十五話 トゥルー=ビギン
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。
船団の中でだ。調べている面々が見つけたのだった。
「これって」
「ああ、出て来たな」
「グレイス=オコーナー」
残骸の中のコンピューターや資料室を調べていてだった。
「これだ」
「すぐに調べましょう」
「これで間違いないわ」
「そうね」
そうしてだった。彼等は見つけ出した資料を全て持ってそのうえで船団を出たのだった。
彼等がそれぞれの艦に戻ってもだ。戦闘はまだ続いていた。
「その資料を持って生かして帰すつもりはない」
「そういうことか」
「やっぱりな」
ロンド=ベルの面々はここでまた確信した。
「あいつ、わかってるな」
「だからこそここで」
「攻めて潰すか」
「そのつもりか」
「しかしな!」
ここで叫んだのはオズマだった。
「俺達もやらなければいけない。行かせてもらう!」
「ああ、数は二百万!」
「まだ来ます!」
「それでも!」
彼等は戦うと決意した。そうしてだった。
果てしなく攻め寄せるバジュラと戦っていくのであった。
ランカはその時。やはりブレラと共に宇宙を旅していた。
その中でだ。彼女は彼に話していた。
「あの」
「どうした」
「すいません」
こうブレラに言うのである。
「巻き込んでしまって」
「いい」
だがブレラはこう返すのだった。
「気にすることはない」
「そうなんですか」
「俺もこうするつもりだった」
「ブレラさんも」
「御前を守ると言ったな」
「はい」
「だからだ」
それでだというのである。
「それにだ」
「それに?」
「俺も見てみたい」
「バジュラと。私達の」
「今はそう考えている」
不思議と穏やかな言葉であった。
「考えが変わってきた」
「変わってきた?」
「俺はサイボーグだ」
例えか現実かわからない言葉だった。
「戦うだけの存在だ」
「そうだったんですか」
「だからそれ以外の感情は持たなかった」
こうランカに話すのだった。
「しかしだ。今はだ」
「変わられたんですね」
「ランカ、御前の歌を聴いて変わった」
その変わった原因が何かも話す。
「だから今ここにいて。そして」
「そして?」
「御前を心から守りたくなった」
それでだというのだった。
「それでいいか」
「はい、御願いします」
ランカも優しい笑顔で彼の言葉に頷く。
「それじゃあ」
「行くぞ。もうすぐだ」
「もうすぐって?」
「母星だ、バジュラの」
そこだというのだ。
「もうすぐそこに入る」
「そしてそこで」
「バジュラと話せるな」
「はい」
ブレラの言葉にこくりと頷いて答える。
「できます、人間とバジュラは話し合えます」
「そうだな」
「本来は戦い合う存在じゃありません」
「そ
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