第五十一話 トライアングラー
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あれが普通じゃなかったの」
「歌手は何時でも何処でも歌うのではなかったのか」
「あれっ、それが当たり前だろ?」
当のバサラもこう話す。
「それがな」
「絶対に普通じゃないわよ」
今言ったのは海だった。
「バサラさんはデビューの時から見ていたけれど驚くことばかりだから」
「そうですわね。バサラさんはかなりダイナミックですわ」
風も言う。
「それがいいのですけれど」
「私そんなバサラさんが好き」
光はにこにことしてバサラを見ている。
「歌手はそうじゃないと駄目だと思う」
「おお、わかってるじゃねえか」
バサラは光のその言葉に機嫌をさらによくさせる。
「じゃあ今もな」
「何するつもり、この人」
アスカも少し引いている。
「毎回何かやらかす人だけれど」
「よし!飛び入りだぜ!」
こう言ってだった。ギターを持ってステージに飛び上がる。
そのうえでだ。ランカの横に来て言うのだった。
「ギターの助っ人、いいか!」
「えっ、熱気バサラさん!?」
「ああ、そうさ!」
笑顔でランカに応える。
「俺のギターについて来れるか!?」
「ついていきたいです」
「よし、それならだ!」
ここでバサラはさらに話すのだった。
「俺のギターでランカちゃんの歌を聞けーーーーーーーっ!!」
こう話してであった。ランカの歌に合わせてギターを奏でるのだった。
これにはだ。誰もが唖然となった。
「なっ、何っ!?」
「何あれ!?」
「バサラさん、また奇想天外ね」
「何ていうか」
「バサラさんらしいけれど」
「何ていうか」
「全く。何をするかと思えば」
ミレーヌも呆れていた。
「何馬鹿やってるのよ」
「だがこれでいい」
「いいの?」
「そうだ、バサラはこれでいい」
言うのはレイだった。
「ここは特にだ」
「そういうものなの」
「御前は行かないのか?」
そのうえでミレーヌに問うのだった。
「それで」
「あたしも行けっていうの?」
「そうだ。どうするのだ?」
「そうね。ここは」
自然とだ。身体が動いたのだった。
「どうするのだ」
「行くわよ」
ミレーヌもステージに向かった。そうしたのであった。
ルカはナナセと共にいる。歌を聴きながら彼女の話も聞いている。
「ランカさんのペットがですか」
「はい、いなくなったんですよ」
こうルカに話すナナセだった。
「実は」
「そうなんですか」
「それでなんですけれど」
「はい」
「これがそのペットです」
持っていたスケッチ用紙にその姿をさらさらと描いた。
「こんな感じなんです」
「えっ!?」
その絵を見てだ。ルカの目が止まった。
「これですか」
「はい、そうなんですけれど」
「これはまさか」
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