暁 〜小説投稿サイト〜
100年後の管理局
第十三話 結界、勧誘
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の思いで解放された。
「せやねー。ああいうのほんと堅苦しくてしんどいわぁ。」
「二人とも局員なんだから多少は慣れときなさい。将来困るわよ。」
ついついと言った感じで漏れ出す誠也とひさめの愚痴。
アリスはさすがにそれはまずいと、二人の発言を窘める。
「まったく……。ここにはランディもいるんだからな。そんな発言は控えろ阿呆。」
「あはは………。」
確かにグレイルが言うことは的を射ている。初対面の人にあっけらかんと自分の駄目さ加減を暴露するとはなかなか度胸が据わっていると言えよう。
ランディも何とも言えないような表情を見せていた。
「ランディさんの名前を聞いた時に思ったけど、やっぱり二人は親戚だったんだな。」
「ああ。とはいっても割と遠い親戚だがな。」
「はとこ同士の子供だからね。又従兄弟って言うんだっけ?昔から交流はあったけど。」
誠也が最初にランディの名前を聞いた時に思った通り、ランディ・ロウランとグレイル・ロウランには血縁関係が存在していた。
とはいっても、親がはとこどうしてあるという親戚関係なので、大した血縁関係はない。
普通の家ならばこのくらい離れた親戚関係になると交流を持っていないこともままあるが、グレイルとランディの親同士はそうではなかった。
「二人の両親は仲がいいんか?」
「すごいぞ。両親同士も仲は良いが、特に父親同士だな。」
「父さん同士がはとこなんだけどね。ザ・親友みたいな言葉が似合うくらいだよね。」
「ああ。たがいの秘密をほとんど知っているらしいからな。初恋の人から女性遍歴、趣味の経歴やら何やら諸々。尤も、今となってはそのせいで迂闊に喧嘩もできないらしいが。」
父親がそんなふうに愚痴っていたのを思い出す。
お互いに秘密を握られ過ぎて、喧嘩になるとその暴露大会になってしまい、それは互いにダメージが甚大なので大分昔に喧嘩をして以来、喧嘩をぱったりとしなくなったらしい。
「そんな親同士の関係から、俺とランディは子供のころからの付き合いってわけだ。」
「魔法資質もそっくりだったからね。昔はお互い競い合ったりしてたもんだよ。」
話を聞いていくと二人の魔法資質はとても良く似ていた。
グレイルもランディも補助・結界系の魔法を最も得意とし、戦い方もそれを中心とした組み立て方をしているらしい。
ただ二人の間で異なるのは、グレイルは補助・結界系の他に威力はやや低いが、多様な攻撃魔法にも適性があり、そちらも使用した戦闘を行う。一方でランディは攻撃魔法に対する適性が全くなく、補助・結界系の魔法で戦闘を行うらしい。
またその資質の差のせいか、補助・結界系の魔法についてはランディの方が上手いらしく、妨害系、強化系にも非常に優れており、『よっぽど上手くやればって条件は付くが、相手に何もさせずに封殺ってこともできるだろうさ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ