暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
コロシアイ
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動きを阻害しない完璧なコンビネーション。だが、その完璧なコンビネーションは、完璧になればなるほど避けやすい。
簡単な真理だ。
玄人になればなるほど、玄人には動きは筒抜けになるのだ。
相手になって考えれば、どこをどのように、どんな風に狙うかが自然と解かる。これさえ理解していれば、強敵になればなるほど当てやすいし、避けやすい。まあ、その逆で相手もそれを理解さえしていれば、この芸当はできるのだが。
ヴォルティス卿あたりは、アバターの筋肉の動きから三秒先の世界を見れると言われているが、真偽は不明。
閑話休題。
自慢の一撃を避けられた二人は、当然レンがもっとも恐れた動揺をし、喚く。
「何ィッ!?」
「………………ッ!?」
ジョニーとザザの動きが一瞬、戦闘の中では永遠とも思える一瞬止まる。
それをただ、レンは見る。《無》感情に、《無》感動に。
何も思わず、何も感じず。
ただ命を刈り散らすために、クロスさせるように両手を振り下ろす。
凶刃は狙いたがわず、かつ無慈悲に首に真っ直ぐ向かっている。
だが、レンのワイヤーは空を切った。掠りもせずに空を切った。
普通の者であれば、ここで醜い動揺をし、さも滑稽に体勢を崩す。だが、レンは何の表情も顔に出さずに、ただ《無》表情に、《無》感情に着地する。
音もなく着地し、じろりとPoHのほうを睨みつける。先刻のジョニーとザザの避け方は物理的に不可能だった。ならば、二人の戦いを傍観していたPoHの仕業以外に理由が思い浮かばない。
そして、レンの視界に黒ポンチョ野郎の姿が入る。
そして、レンは《ソレ》を視認する。
動揺しなかったといえば、さすがに嘘になるかもしれない。
なぜなら、ジョニーとザザをいまだ掴んでいる《ソレ》は、本来人間に生えることを赦された物ではないのだから。
《ソレ》は、PoHの背中から生えているそれは──
漆黒の翼だった。
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