第二部
第三章 〜群雄割拠〜
百六 〜白蓮の決断〜
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は問うのは野暮というもの。
行為の最中に、あれこれ思案を巡らす必要もあるまい。
そして、私も次第に限界を感じてきた。
「白蓮。そろそろだ」
「……な、何がだ?」
「このまま最後まで繋がっていたいが、構わぬか?」
「最後……。あ」
どうやら、理解したらしい。
「そうしてくれ。私も、お前なら受け入れたい」
「……うむ」
「あっ! は、激しい!」
「もう少しだ」
「わ、私も何か……ああっ!」
白蓮の中が、キュッと狭くなる。
「クッ!」
少しばかり耐えた後、私は自身を白蓮の中に解放した。
「あ、あつい……。こ、これが……」
そのまま、気を失ってしまったようだ。
些か、激し過ぎたか。
翌朝。
目覚めると、白蓮はまだ私の腕の中で眠っていた。
今少し、寝かせておくべきか。
「……あ。お、おはよう」
と、僅かに身じろぎした弾みで起こしてしまったようだ。
「おはよう。まだ早い、眠っていても構わぬぞ?」
「……いや、いいさ。しかし、まだお前と繋がっているような気がする」
「今日一日は辛いやも知れぬな」
「そ、そっか。……でも、やっと念願叶ったんだな」
そして、身体を私に押しつけてきた。
「暖かいな」
「お前もな。それに、綺麗な肌をしている」
「……ハァ。これじゃ、他の連中が歳三をほっとかない訳だ」
白蓮は、大きく溜息を一つ。
「な、なぁ……一つ、頼みがあるんだ」
「申してみよ」
「交州に行く前に……また、こうしてくれるか?」
上目遣いに私を見る白蓮。
「お前が望むならばな。だが、抜け駆けはお前の為にならぬぞ?」
「わかってる。へへ、いいな……こういうのってさ」
そう言うと、白蓮はまた眼を閉じる。
起床の時分だが……たまには良かろう。
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