暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第47話 忌々しき過去
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切れになるまで破ってゴミ箱に捨てた。そしてそれを確認した3人はホッと安堵の溜息を付く。

「さ、3人とも一体どうしたの?」

 部長が疑問の声を上げた。見れば他の皆も頭に疑問符を浮かべてる。そんな中私と黒姉、おばさんは視線を交わらせると……2人はそのまま黒い笑みを浮かべた。それから多分私も同じような表情を浮かべてると思う。

「そうそうこんな写真もあるんですよ?」

 私は生徒手帳に挟んである写真、私の大切な人たちが写っている何枚かの中の一枚を抜き取って皆に向けた。そこには黒いコートにおもちゃの大剣を背負うイッセー、眼帯にあっちこっち切れ目が入り裾はボロボロの黒いゴスロリ服を着た龍巳、白ゴスロリに猫耳カチューシャとあっちこっちに包帯を巻いた白音が変なポーズを取りながら「「「ギャアアアアアア!!!」」」……おぉっ、なんという速さ。まさかイッセーにまで反応できずに写真を奪われるとは。

「火織姉様なんでこんな写真生徒手帳に入れてるんですか!?」

「っていうかなんでまだ残ってんだよ!? 俺達で徹底的に処分したはずだぞ!?」

「データ削除したあとパソコン、初期化までしたはず!」

 いやなんでって言われても……

「大切な思い出だし?」

「「「どこがぁぁぁあああ!?」」」

 3人が悲鳴を上げる。

「ね、ねぇ火織。今の写真って……」

 部長が聞いてきた。そりゃまあ気になるわよね。

「私達が中学上がってからすぐの頃なんですけど、3人とも見事な中二病を発症したんですよ」

 期間は半年とすっごく短かったけど、それはもう見事なものだった。外から見たら明らかに痛々しいのに本人たちはノリノリだったから余計にね。将来話のネタになると思って色々記録残したっけ? あれ? そういえば黒姉もあの時……

「じゃーん! これなぁ〜んだ?」

 そんなことを考えてると黒姉が右手を掲げた。その手の中には……ボイスレコーダーが。

「ま、まさか……」

 イッセーの呆然としたつぶやきに黒姉はニヤリと笑うと、レコーダーの再生ボタンを押した。すると……

『フゥ〜ッアッハッハッハッハッハ!!』

 いきなりレコーダーからは狂ったような高笑い! その声に部長たちはビクゥッとなり、イッセーは床でのたうち始めた!

『我が名は黒き聖皇帝の竜騎士(ブラック・ホーリー・カイザー・ドラゴンナイト)! この世を統べる覇王である!』

「や、やめろぉぉぉ! やめてくれぇぇぇ!」

 昔の痛々しい発言に耳を抑えて転げまわるイッセー。一方龍巳と白音はレコーダーを奪い取ろうと黒姉に跳びかかるけど、黒姉も予想してたのかふわりと避ける。それにしても2人共必死ね。まあ理由は分かるけど。だってイッセーの長々とした口上が
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