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スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇
第三十九話 運命の炎の中で
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らな」
「そうね」
 宇宙太と恵子はもうそのことには言おうとしなかった。
 そうしてだった。あらためてファードに顔を向けて話した。
「ファードはすぐ泣くからな」
「それは仕方ないわよ」
「うう・・・・・・」
「しかしだ」
 だがモエラはその彼に厳しいことを言った。
「これからもっと一人で生きていく力をつけていかないといけないんだぞ」
「うん・・・・・・」
「そんなことでどうする!」
 こうファードに対して言うのだった。
「ファード、それでも男か!」
「でも・・・・・・」
「怪我をすれば確かに痛いさ」
 また勝平が言ってきた。152
「けれどな、それでもな」
「それでも?」
「それをぐっと我慢するのが男なんだよ」
 こう言うのだった。
「それがなんだよ」
「それじゃあだけれど」
「そうだ」
 ここでプルとプルツーが言うのだった。
「私達はいいの?」
「アーシェラはどうなる?」
「泣いていいの?」
 そのアーシェラも言ってきた。
「それじゃあ」
「い、いや」
「それはよ」
 そう言われるとだった。モエラも勝平も弱ってしまった。
「そうしたことはだ」
「言ってないけれどよ」
「男か女かなんて」
「そうだ、間違っているぞ」
 プルとプルツーの顔はむっとしていた。
「そんなの関係ないじゃない」
「女でも痛い。そして我慢してはいけないのか?」
「そういう訳じゃないんだが」
「あのさ、それは」
「何かおかしいこと言ってるわよね」
「全くだ」
 モエラと勝平は完全に劣勢だった。しかしだった。
 ミチルが優しい微笑みでだ。ファードに言っていた。
「いい、ファード」
「うん」
「女の子は男の子に比べて泣き虫なのよ」
「そうなんだ」
「そうよ。だからね」
 目線も彼に合わせての言葉だった。
「男の子まで泣いたら女の子は困るのよ」
「困るんだ」
「慰める役がいなくなるでしょ」
 だからだと話すミチルだった。
「だから男の子は強くなくちゃね」
「でも僕・・・・・・」
「何時までもベソベソしてるな!」
 またモエラが言ってしまった。
「しっかりしろ、ファード!」
「うう・・・・・・」
「だからモエラさんと勝平は今は」
「静かにしていて」
 宇宙太と恵子がいい加減止めてきた。
「今はな」
「御願いだから」
「しかし」
「急には無理よ」
 ラポーも言う。
「それはね」
「しかしこんな弱虫じゃ」
「一人で立って」
 ラポーも優しくファードに対して言った。
「いいわね」
「うん・・・・・・」
「甘やかし過ぎじゃないのか?」
 モエラはそのラポーにも言う。
「それは」
「時と場合によるわ」
 しかしラポーはこうモエラに返すのだった。

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