第三十五話 混戦
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フェイはその言葉には反論する。
「もっと楽にいかない?」
「戦いに楽も何もあるものか」
ハッターはそれにはかなり懐疑的に返した。
「苦労して勝つものだ」
「けれど苦労して負けてもね」
「仕方がないわよ」
「それはね」
ジェニファーとシルビー、それにデボラが言ってきた。
「あらゆるケースを考えることは大事でもね」
「苦労しても負けるわよ」
「それは覚えておかないと」
「何だ、じゃあどうすればいいんだ」
ハッターは三姉妹の言葉を受けて困惑しだした。
「苦労しないと勝てないのにか」
「的確な苦労をすることだ」
だがここでテムジンが話した、
「そうすればいい」
「的確な苦労ねえ」
「それですか」
「今はそれなんですね」
「そうだ、的確な苦労だ」
テムジンはまた話した。
「それでわかったな」
「じゃああらゆるケースを想定して」
「どんな敵が来ても」
「そうしますか」
「そうだな」
こんな話をしてであった。彼等はそれぞれ話すのであった。
そしてそんな話をしているとだった。二日後その敵が来た。
「敵です」
ヒカリが報告する。
「宇宙怪獣です」
「奴等か」
「あいつ等が来たのか」
「そしてです」
今度は美穂からだった。
「別の敵も来ています」
「げっ、もう一つ!?」
「今度は何処!?」
「バッフクランです」
彼等だというのである。
「それぞれ我々に来ます」
「そして彼等同士でも小競り合いをしています」
サリーが報告するのはこのことだった。
「つまりこのままですと」
「三つ巴ですね」
エキセドルが冷静に述べた。
「これは」
「そのケースも考えていたがな」
カムジンは少しぼやく感じである。
「しかし実際にこう来るとな」
「ああ、悪い話がまた来たぜ」
今度はカチーナからの報告だった。
「後ろから今度はな」
「今度は?」
「どの勢力が?」
「プロトデビルンが来たぜ」
そうだというのであった。
「あの美意識野郎とデカブツのコンビだぜ」
「おい、またか」
「またあのコンビか」
皆カチーナの言葉にうんざりとしているとであった。早速ガビルが言っていた。
「行け!進撃美!」
「ゴガアッ!!」
グラビルがそれに応えて叫ぶ。
「今度こそロンド=ベルを倒すのだ!」
「何かかなりやばいんじゃ」
「全く」
「そうよね」
「案ずることはない」
だがここでだ。リーは一同に冷静に告げた。
「この程度のことはいつもの筈だ」
「確かに。言われてみれば」
「それじゃあここは?」
「方陣ですか」
「そうだ、守る」
それだというのである。
「わかったな、それではだ」
「はい、それなら」
「今は」
こう話してであった。
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