第三十四話 マザーズ=ララバイ
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って相手したら」
「今までああした巨艦も相手はしたがな」
レイはこう言いはしたがだった。
「それでもな。かなり慎重にやらないとな」
「そうよね、ランカちゃんもいるし」
また言うミレーヌだった。
「本当に慎重にいかないと」
「その必要はねえ!」
だがここで横紙破りが出て来た。
「ランカを助け出すなんか造作もねえ!」
「何でそう言えるのよ」
「助ける気があるからだ!」
バサラはこうミレーヌに返す。
「その気さえあればな!絶対にできるんだよ!」
「じゃあどうするつもりだ?」
レイはこうバサラに問い返した。
「ここは」
「俺の歌を聴けーーーーーーーーーっ!!」
叫びながら一気に前に出る。
「耳があるなら聴け!容赦しねえぜ!」
「相変わらずなんだから」
ミレーヌはその言葉を聞きながら呆れはした。
「けれど。そうよね」
「ああ、ここは行くしかない」
レイも続く。
「いいな、ビヒーダ」
「・・・・・・・・・」
ビヒーダは無言で頷く。これで決まりだった。
一気に突き進んでだ。そうしてバジュラ達にもその歌を聴かせる。
するとだ。バジュラの動きが怯んだ。少しではあるがだ。
「音楽は効く!?」
「まさか」
「バジュラにも」
「俺の歌を聴けない奴はいねえ!」
バサラはギターを奏でながら叫ぶ。
「だからだ!どいつもこいつも聴きやがれ!」
これでバジュラの動きを狂わせていた。そうしてだ。
ロンド=ベルはだ。この動きを見逃さなかった。
「よし!」
「今だ!」
「ここで!」
こう言ってであった。一気に切り込む。後は壮絶な総力戦だった。
「陣は崩すな!」
「このまま攻めろ!」
「一斉攻撃だ」
こう指揮が整然と飛ぶ。
「そのうえでだ」
「あの巨大戦艦に向かう」
「いいな」
「ええ、了解です」
「わかってますよ」
返答も一つしかなかった。
「ここはね」
「そして中に入って」
「本当にランカちゃんを」
「何があっても救うわよ」
マリューの言葉である。
「それが男の子よ」
「あの、私達女ですけれど」
「それでもいいんですか?」
「今のお言葉は」
「ああ、この場合性別はないわ」
「そうなんですか」
「ないんですか」
「全員漢よ」
こうも言うのであった。
「漢って」
「それなんですか」
「男じゃなく」
「漢と書いて男と読む」
マリューは言う。
「そういうことよ」
「はあ」
「じゃあ漢と書いて女ってのも」
「それもありですか」
「勿論よ。この場合は侠気だから」
それであると断言していた。
「それの問題よ」
「侠気ですか」
「それがあるかどうか」
「今の侠気は決まっているわ」
不敵に笑っての言葉だった。
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