第三十三話 メモリー=オブ=グローバル
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ブツですよ」
「無茶過ぎます!」
ミシェルもルカも何とか彼を止めようとする。しかしだった。
オズマは速かった。止めることは無理だった。
「ランカ、今行くぞ!」
「隊長!」
「アルト、ここは任せろ!」
アルトの言葉も今は意味がなかった。
「俺が行く!」
「お、おい何なんだよ」
アルトも今の事態には唖然となる。
「隊長がランカを大事にしてるってのはわかってたけれどよ」
「そうだな、それでもな」
「これは。かなり」
ミシェルもルカも唖然となるばかりだった。
「しかし。これは」
「また極端過ぎます」
「おい、まずいぞ」
ヘンリーもここで言ってきた。
「この状況はだ」
「ええ、隊長が」
「危険です!」
「助けに行くぞ!」
ヘンリーはそのバルキリーを駆った。
「今すぐにだ!」
「はい!」
「それじゃあ!」
「これはまた」
カナリアも今の事態には呆然としていた。
「変なことになったわね」
「そうだな。だがだ」
クランがカナリアのバルキリーの横に来た。
「ここはやるぞ」
「はい、それでは」
「我々も」
ネネとララミアも頷く。そうしてだった。
「行きましょう」
「私達も」
「オズマだけで行かせてはならん!」
クランは今は戦友を助けることに専念していた。
「いいな!」
「はい!」
「了解です!」
「こうした時これは便利ね」
カナリアは己が乗るモンスターを駆っていた。
「機動力もあるから」
「確かにそうですよね」
「そのケーニッヒモンスターは」
マックスと柿崎も続いている。
「普通のモンスターって機動力がありますから」
「俺達のデトロイトってそれがありませんからね」
「あれはあれでいい機体ばかりなんだがな」
フォッカーはどちらかというとデトロイトを庇っていた。
「しかしな。機動力は確かにないからな」
「それが難点ですね」
ミリアもここで言う。
「どうしても」
「そうだな。けれどあのケーニッヒモンスターは違う」
輝は少し羨ましそうだった。
「特にこうした時は」
彼等は時としてデトロイトに乗る。それでこうしたことも考えられるのだ。
その時だ。ブレラにまた通信が入って来た。
「いいかしら」
「何だ?」
「ランカ=リーだけれど」
「今から救い出す」
「その身柄を全力で確保すること」
こう言ってきたのである。
「しかし」
「しかし?」
「それが不可能ならそれをしなくてもいいわ」
「いいのか」
「それはそれでやり方があるから」
これがブレラへの言葉だった。
「わかったかしら」
「ランカは俺が護る」
ブレラはこう声の主に返す。
「それは言っておく」
「好きにするといいわ。ただし命令は伝えたわ」
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