第三十二話 ファステスト=デリバリー
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第三十二話 ファステスト=デリバリー
「いよいよね」
「ああ」
「昨日あんな騒ぎがあったけれど」
「全ては予定通りね」
ロンド=ベルの面々はそれぞれこう話していた。
「シェリルさんがね」
「入ることになったか」
「ガリア4に」
「そういえば」
そしてであった。皆ここでだ。テムジンに注目して言うのだった。
「テムジンさんって以前そこにいたんですよね」
「ガリア4に」
「そうですよね」
「ああ、そうだ」
テムジンも皆の問いに答えて話す。
「地球に来るまではな。あそこにいたんだよ」
「それじゃあ御存知ですよね」
「どんな星ですか?」
「それで」
「一言で言うとやばい星だな」
これがテムジンのコメントだった。
「かなりな」
「やばいっていうと」
「そんなに寒いんですか?」
「それか暑いか」
「生き物が棲めないとか」
「確かに自然もあまりよくないな」
テムジンは周りの話に対してこうも述べた。
「あそこはな。けれどな」
「けれど?」
「まだあるんですか」
「第三十三海兵部隊ってのが護ってるんだがな。この部隊がな」
「第三十三海兵部隊だと」
「あそこか」
それを聞いてだ。ガルドとカムジンが声をあげた。
「あの部隊はあそこにいたのか」
「何かえらい場所に飛ばされたって聞いたけれどな」
「ああ、そこだったんだよ」
テムジンはこう二人にも話す。
「そこにな。飛ばされてな」
「隔離されているのか」
「ていよくな」
「隔離って」
「そんなにやばい部隊だったんだ」
「そこまで」
「ああ、その通りさ」
テムジンはまた皆に答えた。
「もうな。強硬派がやたら物騒でな」
「何時反乱を起こしてもおかしくない」
「そういう部隊ですか」
「俺も昔は強硬派にいたんだがな」
テムジン自身もなのだという。
「しかしな。それでもな」
「地球に来てですか」
「変わったんですね」
「奴等のやり方はあんまりだったからな。考え方もな」
話すその顔には嫌悪があった。
「だからな」
「そうか、そんな部隊か」
「そんなところにシェリルさんが行って」
「大丈夫かしら」
「一応若しもの時の為に」
ここでシホが言う。
「出撃準備をしておきます?」
「そうだな、それがいいね」
輝は彼女のその言葉に頷いた。
「今はね」
「よし、それじゃあ何があってもいいように」
「出撃準備はしておくか」
「そういうことね」
「それがいいな」
テムジンもそれに賛成する。
「何をやらかしてもおかしくない奴があそこには集まってるからな」
「だからですか」
「余計に」
「ああ、気をつけるんだな」
また言うテムジンだった。
「よくな」
「わ
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