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第十話  最終兵器、苦戦
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だろう。
そこそこ有名になってしまっていたし、仕方のないことだと割り切った。
「お前たちがどんな恨みを俺に抱いているかは分からん。でもそのロストロギアは渡してもらう。」
『Accel shooter』
すると、先ほどまで何もなかった空間に桜色の光が瞬き始め、数瞬もしないうちに無数の魔力球が出現していた。
どれもこれもバカげたような魔力のこもった魔力球を前に三人はわずかにたじろぐ。
しかし、三人は念話か何かで会話をしていたのだろう、表情を切り替えて目配せをしあう。
それに気付いた誠也はそんなことはさせるまいとアクセルシューターを放とうとするが、
「散開!」
そう相手が叫ぶと、真ん中に居た相手は誠也に向かって突っ込み、左右に居たロストロギアの入った箱を持った相手と、もう一人は左右にそれぞれ開いた。
「GO!」
それを見た誠也はすぐさま20の魔力球を正面の相手に。
他それぞれ15ずつの魔力球を左右に開いた相手に向かわせる。
「はっ!」
けれども、正面に居た相手は自分に向かって来た魔力球だけでなく、他の仲間を追っている魔力球すらも腕の一振りで消滅させる。
魔力球を消滅させたことで目の前の障害となるものが取り除かれ、まっすぐに誠也に突っ込んで行く。
この展開は完全に誠也の予想の外側にあった。
しかし誠也はその程度で動揺せず、相手の接近を簡単には許さない。
「ショートバスター!」
『Short buster』
威力と射程、貫通能力を犠牲に、チャージ時間を極限まで小さくした魔法を打ち込む。
しかし、これも横にステップすることでかわされ、さらに前に詰められてそのまま繰り出された拳をレイジングハートで防御する。
(くそっ、このままじゃ取り逃がす!)
けれども正面に居る相手から繰り出される拳には殺意がこもっており、うかつに背を向けることを許さない。
だからと言って、自分が開けた大穴から脱出し全力で逃走している二人をこのまま取り逃がしてしまえば、相手にS級ロストロギアを渡してしまうことになる。
(どうすればっ……!)
繰り出される拳はレイジングハートで防ぎ、牽制としてショートバスターとアクセルシューターを打ち込むも回避される。
こんなことしている間にも逃げた相手はみるみる遠のき、探知圏内の外に出ようとしている。
このままでは飛行による高速移動の手段を持たない誠也では追うことができず、遠距離狙撃の牽制すらままならなくなってしまう。
そのせいで普段なら絶対にしないミスをしてしまう。
「邪魔だ!」
『Divine buster』
大きく飛びのき、できるだけチャージを短くしたディバインバスターを放とうとするが。
「それは悪手だ。」
そう言った相手に懐へ飛び込まれてしまう。
もてる魔力を総動員して防御魔法を張るも、相手
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