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茨の王冠を抱く偽りの王
22.祈りと紫苑
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意外と国際機関って面倒なんだよ。........綾瀬もうすぐ教員試験だよな」

「うん。そうよ」

「頑張れよ、綾瀬。お前なら絶対大丈夫だって」

「ありがと、絶対に合格してみせるわ」

夕日を背に俺たちは家に向かい一歩一歩、前へと歩いて行った。





「なあ、集........"王の力"って結局なんだったんだろうな?」

「いきなりどうしたの、壊?」

星が光る夜空の下、海を見ながら俺と集は話す。

「"王の力".......人の心を形となす力。........本当にそれだけだったのか気になってな」

「僕が思うに"王の力"は........人の心を形となし......人と人の心を繋ぐ力だと思うんだよね」

「.......そうだな。.........そろそろ行くか、集」

「そうだね」

「これが俺たちの最後の仕事だ。行くぞ、集!」

「うん、全てを終わらせよう、壊!」

夜空が徐々に明るくなっていく。

俺と集は一歩一歩、確実に道を歩く。
すると朝日の中に二人の姿が

ーー頑張って、カイ。
ーーシュウ、頑張って。

「.......集、今のって」

「.......うん、いのりたちだ。行こう、壊!!!」

「待てよ、集!!!」

朝日を背に俺たちは全てを終わらせるためにその足を駆け出すのだった。
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