第二十九話 銀河へはじめての笑顔を
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乗りを挙げる。
「もう今最高にご機嫌なんだから!」
「ああ、今日は派手に騒ごうぜ!」
「それならね!」
こうしてだった。全員で賑やかなパーティーに繰り出す。今一つの闘いが終わった。
そしてだ。そのパーティーの中でだ。
「ねえマーグさん」
「ロゼさんも」
「こっちに来て、こっちに」
「さあさあ」
「何だ?」
「一体何が」
二人は引き立てられるように案内されながら言うのだった。
「何があるのだ?」
「あの、いきなり」
「いきなりも何もね」
「今回の主役じゃない」
「そうそう」
そしてだ。ルリが言うのであった。
「お二人のこれからの為に」
「これからというと」
「何が」
「将来のことです」
ルリのぽつりとした言葉が続く。
「そう、将来です」
「将来だと!?」
「あの、それは」
「何時にされますか」
ルリはまたぽつりとした口調で問うてきた。
「それで」
「待て、何をだ」
「一体何ですか?」
二人は話がさっぱりわからずこう問い返した。
「話がわからないのだが」
「ですから何時とは」
「結婚です」
まさに単刀直入だった。
「結婚は何時にされますか」
「結婚!?」
「そ、それは」
マーグは驚いた顔になりロゼは耳まで真っ赤になった。
「話がわからないが」
「あ、あの。私はですね」
そしてだ。ロゼはしどろもどろで言うのだった。
「まだ十七ですけれど」
「それは知っています」
「それなら。そんな話はまだ」
「それはいいのです」
ルリはここではいささか強引だった。
「気にしてはいけません」
「いけないって」
「ですから何時にされますか」
ルリはあくまでこう問うのだった。
「一体何時に」
「そう言われましても」
ロゼは真っ赤になったままで返す。何とかという調子で。
「私にしても。それは」
「それは?」
「戦いが終われば」
何気に爆弾発言であった。
「考えてますけれど」
「全ての戦争が終わってからですね」
「はい、そうです」
見事な誘導尋問であった。
「ですから。今はとても」
「では戦いが終われば」
「その時は私から言わせてもらいます」
爆弾発言は続く。ただし本人に自覚はない。
「何があっても。それで」
「結婚されますね」
「絶対に離れませんっ」
こうまで言い切った。
「それこそです。何があろうとも」
「わかりました」
ここまで聞いてだった。ルリはこくりと頷いたのであった。
それからだ。また言うのだった。
「では。その御心受け取りました」
「頑張ってね、ロゼさん」
「何があっても幸せになってね」
「マーグさんと」
「あの、何でそうなるんですか?」
ロゼはまだ自覚がなかった。
「私は。
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