第二十七話 ワールの意地
[5/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
それは今すぐわかることではない」
レーツェルはここでこうも言った。
「ゆっくりと考えればいい」
「そうですか。それじゃあ」
「今はとりあえず」
「戦いですね」
「それですね」
「そうだ、それに専念することだ」
レーツェルもそうするべきというのだった。
「今はだ」
「わかりました、それじゃあ」
「そうしましょう」
こう話してだった。彼等は戦いに思いを馳せる。そのうえでギシン家に向かう。
そのギシン星に間も無くの場所でだ。そこでだ。
「敵です」
「来ました」
すぐに報告があがった。偵察に出ていたジュンコとマーベットからの報告だ。
「どうします?それで」
「ここは」
「答えはもう出ている」
その二人にオリフアーが言葉を返した。
「それは既に」
「戦いね」
「そうだ、それしかない」
こうラー=カイラムの艦橋とモニターで話すのだった。
「それで敵の規模は」
「七個艦隊よ」
ジュンコが言ってきた。
「ヘルモーズが七隻いるわ」
「そうか」
「そして」
今度はマーベットが報告してきた。
「ワール副司令の艦もいるわ」
「そうか、それではだ」
その報告を聞いたマーグの言葉だった。
「ワールも腹を括ったな」
「腹を括った!?」
「どういうことですか、それは」
「ズールは冷酷な男だ」
彼はそこから話すのだった。
「敵に対してだけでなく味方に対してもだ」
「ってことは」
「これ以上の失敗は」
「そうだ、粛清の対象になる」
それだというのだ。
「だからだ。ワールもここで決戦を挑むつもりなのだ」
「そういえばよ」
またマーベットが報告してきた。
「ギシン系の兵器もかなりの数よ」
「そうか、やはりな」
「数、百万以上よ」
「百万か」
「副司令官の数にしては」
「多い?」
このことについても考える。
「やっぱり」
「多いよね」
「確かに」
「やはり決戦か」
オリファーもここで言う。
「最初のな」
「最初の、なのね」
「ああ。本当の決戦は何と言ってもギシン星だ」
そこだとマーベットにも返す。
「そこになるにしてもだ」
「決戦は一度だけじゃない」
「何度もある」
「そういうことなんですね」
「そういうことになる。それではだ」
皆オリファーの言葉に応える。
「はい、じゃあ」
「決戦ですね」
「最初の」
「そうだ、最初のだ」
こう言ってだった。まずはそのマーベットとジュンコを戻させた。そうしてだった。
彼等は全軍で向かう。そのうえでだった。
バルマー軍を迎え撃つ。既に全軍戦闘態勢に入っていた。
「いるな」
「ああ」
「ヘルモーズが七隻に」
まずはそのヘルモーズが目についたのだった。
「それにギシン系
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ