第二十七話 ワールの意地
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いません」
「望むところですから」
誰もが微笑んで言うのだった。
「我々もまた」
「御一緒させて下さい」
「そう、そこまで言うのならね」
「わかったわ」96
二人も部下達のその言葉と心を受けた。
「それならね」
「共に」
「有り難うございます、それでは」
「行きましょう」
彼女達の艦も沈んだ。そしてだった。
残りはワールだった。既に軍は殆どいなくなっている。
それでもだ。彼は戦い続けていた。
「まだだ!まだ戦え!」
「はい、わかっています!」
「ここは」
「最後まで戦うのだ」
強い言葉だった。
「いいな、最後までだ」
「そしてギシン家の誇りを」
「奴等に見せてやりましょう」
「そうだ、そうするのだ」
これがワールの考えだった。
「今はだ。いいな」
「では全軍ここで」
「突撃ですか」
「そうだな」
部下達の言葉を受けるのだった。そしてだ。
彼等はそのまま突撃を敢行する。命を捨てていた。
ロンド=ベルはそれを見てだ。すぐに動いた。
「いいか!」
「はい!」
「ここはどうされますか」
「このまま攻める」
今指示を出したのは大河だった。
「そうする。いいな」
「これまで通りですね」
「勢いを殺さずに」
「その通りだ。そしてだ」
ここで大河は彼に言った。その彼は。
「凱君」
「ああ」
「頼んだぞ」
こう言うのだった。
「いいな、ここはだ」
「あの敵艦をですね」
「そうだ、頼んだぞ」
大河はまた凱に告げた。
「君に任せる」
「わかりました」
それでいいと返した凱だった。
「それでは!」
「おう、脇は任せな!」
「私も参ります」
ゴルディマーグとボルフォッグが左右を固める。そのうえで突き進む。
そうしてだった。ガオガイガーはその手にあれを出してきた。それは。
「ブロウクンマグナムッ!!」
それを放ったのだった。拳は激しく回転しながら敵艦を貫いた。それで終わりだった。
「ぐっ・・・・・・」
「勝負あったな」
凱は動きを止めたワールに対して告げた。
「これで。終わりだな」
「よし、終わりだ」
「確かにな」
それに頷いてだった。艦内を見る。
次第に炎に包まれていた。最早手遅れなのは間違いなかった。
「見事だった」
「わかっているのならだ」
凱はその彼に対してまた告げてみせた。
「脱出しろ」
「何っ!?」
「脱出しろと言った」
こう言うのだった。
「今ならまだ間に合う筈だ。脱出しろ」
「馬鹿なことを言う」
これがワールの返答だった。
「その様なことを言うとはな。獅子王凱もその程度か」
「どういうことだ」
「この期に及んでその様なことはしない」
不敵な笑みと共の言葉だった。
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