第二十六話 暗黒の皇帝
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れでズールを引き付ける。
「来たか」
「ズール、貴方が」
「話は聞いている」
自分の方に飛んで来るロゼのゼーロンを一瞥しての言葉だった。
「裏切ったのだな、マーグ共々」
「真実を知っただけです」
こう返すロゼだった。冷静にだ。
「ただそれだけです」
「詭弁だな。だがいい」
ズールの言葉がここで変わった。
「何故ならだ」
「何故だと?それは」
「貴様は今私によって倒される」
だからだというのだ。
「だからいいのだ」
「そう言うのですか」
「そうだ。裏切り者を許す訳にはいかん」
こう言ってであった。破壊光線を放つ。しかしそれはあえなくかわされてしまった。
「ほう」
それを見てだ。ズールはまた言うのだった。
「今のをかわしたか」
「それが何か」
「見事だ」
こうは言った。
「その動きは褒めておこう」
「それはですか」
「そうだ。しかしだ」
だが、だった、ここで言い加えてきたのだった。
「最後には敗れる。こう言っておこう」
「貴方によってですか」
「私はこの宇宙の支配者になる男だ」
これがズールの野望だった。
「その私にだ。貴様は殺されるのだ」
「何というプレッシャーだ」
彼を見てだった。クワトロが呟いた。
「あそこまでのプレッシャーはだ」
「そうだな。そう感じたことはない」
ハマーンも言う。
「それだけの力の持ち主か」
「そういうことになる。二人共いいか」
クワトロは今度はタケルとマーグに対して言った。
「用心することだ」
「用心ですか」
「ズールとの戦いは」
「気持ちはわかる」
こう言いもした。
「だが、だ」
「落ち着いてですね」
「それでなのか」
「そうだ。あのズールという男」
ズールを見ながらの言葉だ。その彼をだ。
「どうやら尋常な人物ではない」
「確かに」
「超能力もかなりのものだ」
タケルとマーグがまた話す。
「それを考えると」
「この戦い、容易ではないか」
「容易な戦いなぞありはしない」
ハマーンらしい言葉だった。
「それも踏まえておくことだ」
「わかりました」
「それならだ」
コスモクラッシャーも前に出てそのうえでズールの目を引く。その間にだった。
二機のゴッドマーズが前に出て。そしてだった。まずマーグがタケルに言った。
「いいか、マーズよ」
「うん、兄さん」
「合わせる」
そうするというのである。
「完全にだ。いいな」
「わかったよ、兄さん」
タケルも兄のその言葉に頷いてだった。
そうしてだ。一気に前に出てだ。
「今だ!」
「よし!」
二人の動きが重なった。そうしてだ。
二機のゴッドマーズが同時に光を放った。
「マーズフラッシュ!」
「マーズフラッシ
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