第二十五話 ハザルの策謀
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ーーーッシュ!」
「!!」
「何っ、ここでだと!」
エイスだけでなくハザルもそれを見ていた。そうしてだ。
その緑の光でディバリウムの広範囲攻撃を相殺した。そうしてみせたのだ。
「よかったニャ」
「ああ、何とか間に合ったニャ」
「おい、手前!」
ここでマサキがエイスに対して言う。
「よくもやってくれたな!どういうつもりだ!」
「見たままだ」
「何っ!」
「俺はフロンティアを攻撃しようとした」
「それだけだってのかよ」
「そうだ、それだけだ」
そうだというのである。
「だが。失敗したな」
「それでどうするってんだ?」
サイバードをサイバスターに戻している。そのうえでバニティリッパーを右手に持っている。今にも戦おうとしているのはそこから明らかだった。
「戦うのなら相手をしてやるぜ」
「いや、俺の今の任務はそれではない」
「ないというのかよ」
「作戦は失敗した。それならだ」
「それなら。何だってんだ?」
「戻る」
一言だった。
「それではだ」
「マサキ、こいつは」
「逃がしたら後が面倒ニャぞ」
クロとシロがここでまた言う。
「サイバスターなら追いつけるニャ」
「追うニャぞ」
「ああ、わかってるぜ」
マサキも強い言葉になっている。
「それじゃあな」
「エイスよ」
そのハザルの言葉だ。
「今は帰れ」
「左様ですか」
「作戦は失敗だ」
「申し訳ありません」
「今はいい。まだ機会がある」
こう言うのである。
「処罰もなしだ」
「有り難き御言葉。それでは」
「全軍帰還する」
そしてこうも言うのだった。
「いいな、それではだ」
「ハザル様、それでは」
「我等もでしょうか」
ここでワールとゴッチがハザルに問うた。
「帰還といいますと」
「やはり」
「そうだ。戦力も失っている」
見れば六割をなくしている。損害としては無視できるものではない。それを見ての言葉だ。
「これ以上の戦闘は無意味だ。いいな」
「はい、それでは」
「我々もまた」
「全軍撤退だ」
また言うハザルだった。
「いいな、それではだ」
「全軍撤退せよ」
「殿軍は俺が務める」
ゴッチは自ら後詰を申し出る。そのうえで戦場を後にするのだった。
ロンド=ベルは結果として勝利を収めた。しかしである。
エイスのあの行動にだ。全員で言うのだった。
「間違いなく何かあるな」
「そうだな」
ティアンの言葉にアハマドが頷く。
「あれはな」
「何故フロンティアに一機であそこまでこだわるかだ」
「どう見てもだ」
ヤンロンも言う。
「刺客の様に見えた」
「刺客。そうね」
「そういった感じだったわね」
リューネだけでなくテュッティもそこに頷く。
「あれ
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