第二十四話 姉と妹と
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うしての言葉だった。
そしてだ。また話すのだった。
「苦労人だったんだな」
「本当に」
「いえ、それは」
自分ではそれを否定しようとするロゼだった。
「それは別に」
「いえ、それはないです」
「姉さん」
しかしだった。ここでレジスタンスの方から美しい少女が出て来た。何処かロゼに似た少女である。その彼女が出て来てそれで言ってきたのである。
「隠しても無駄よ」
「ルイ・・・・・・」
「私もここにいるから」
「貴女も、どうして」
「私、決めたの」
こう言うのである。
「姉さんのいた軍が壊滅したと聞いたその時にね」
「その時になの」
「そうなの、それは」
「私も戦おうって」
そうだったというのだ。
「そう決めてレジスタンスに入ったの」
「そうだったの」
「それまで私は姉さんに護られていたけれど」
そう感じていたのだ。
「けれど。私はもう」
「戦うと決めたのね」
「そうなの。そして姉さんもだったのね」
「ええ」
妹の言葉を受けてだ。こくりと頷いたのだった。
「そうよ、そして今はね」
「バルマー帝国と戦うのね」
「私はもう迷わないわ」
目は妹を見ている。そのうえでの言葉だった。
「何があっても」
「そう。だったら」
「貴女と同じよ。私はこの星と、そして」
言った。完全にだ。
「マーグ様の為に。戦うわ」
「そう、わかったわ」
ルイもそれを聞いてだ。そして頷いた。
そのうえでだ。また姉に告げるのだった。
「なら。私達は同じね」
「そうね。同じね」
「私達は今は一緒よ」
二人で話すのだった。
「同じ目的の為に戦っているのね」
「じゃあ姉さん」
「ええ、ルイ」
「もうすぐ行くのよね」
こう姉に問うた。
「もう、行くのね」
「ええ」
ロゼはルイの今の言葉にこくりと頷いた。
「そうよ。また別の星に行くわ」
「そしてバルマー軍を倒すのね」
「まずはズールを」
倒すというのだった。
「倒すわ。絶対にね」
「わかったわ。それじゃあね」
「また会いましょう」
妹のその確かな目を見ての言葉だった。
「また。そして何時かね」
「もう一度一緒に暮らしましょう」
妹の言葉だ。
「もう一度ね」
「ええ、待ってるわ」
ロゼも微笑んでルイに返す。
「子供の頃の様に一緒にね」
「ええ、また」
こう言葉を交える姉と妹だった。ロンド=ベルはすぐに次の戦場に向かった。そして再び宇宙の長い旅路に入った。だがここで、であった。
ロゼはすぐにだ。周りを囲まれてこう言われたのだった。
「いやあ、ロゼさんもね」
「隅に置けないっていうか」
「そうよね」
「あんな大胆な告白するなんて」
「もうびっくり」
「えっ、告白ですか!?」
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