第十七話 シャピロの思惑
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ディもそう見ていた。
「俺達も必要なら巨大化できるしな」
「本当に一緒だから」
「その通りだ。もうゼントラーディもメルトランディもない」
クランはそのことを胸を張って断言する。
「皆同じなのだ」
「しかし何故大尉は」
「そうよね」
「人間の大きさになるとどうして」
「それは言うな」
周りの言葉に少しバツが悪そうに返す。
「気にはしている」
「まあともなく」
「ゼントラーディもメルトランディも同じってことで」
「同じ人間ってことよね」
「そういうことですよね。じゃあ皆さん」
またランカが明るく言ってきた。
「私の歌聴いてくれますか」
「おお、それだったらな」
バサラが出て来た。
「俺が演奏させてもらうぜ」
「えっ、バサラさんがですか」
「ああ、チャリティーだ」
こう言ってであった。
「それでいいか?」
「嘘みたいです」
ランカの言葉はうっとりとしたものになっていた。
「まさかあのバサラさんが私に」
「あたしもよ」
そしてバサラだけではなかった。
「あたしもいいかしら」
「ミレーヌさんもですか」
「だって。ランカちゃんを見てたらね」
それならばというのである。もうミレーヌの手にはベースがある。
「是非やらせて」
「俺もだ」
「・・・・・・・・・」
レイとビヒーダも出て来た。
「ドラムは・・・・・・あるか」
「今出て来たよな」
「何処から出て来たんだ?」
皆そのドラムがどうして出て来たのかはわからなかった。しかしそのドラムが実際に目の前に出て来ているのは間違いないことであった。
「まああるのならな」
「レイさん、それでいいよな」
「ああ、それでいい」
レイもそれで頷くのだった。
「それではビヒーダ、いいな」
「・・・・・・・・・」
そのドラム担当の彼女が無言で頷く。そうしてだった。
ファイアーボンバーの演奏と共に歌うランカだった。彼女の名前はこの日からフロンティアにおいて知られることになったのである。
第十七話完
2010・4・6
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