第十七話 シャピロの思惑
[11/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のうえで一気に斬り抜いた。敵艦は真っ二つになり爆発の中に消えた。
戦いはロンド=ベルに有利になってきていた。ムゲ帝国軍も必死に戦うがであった。遂に総崩れになろうとしていたのであった。
そしてだ。デスガイヤーもそれを見て言うのだった。
「最早これ以上は無理か」
「申し訳ありません」
「我等はこれで」
「わかった」
部下達の言葉にも頷く。
「それではな」
「撤退ですね」
「これで」
「止むを得ん。そうする」
まさにそれだという。
「では総員撤退だ」
「はい、それでは」
「今より」
「そしてだ」
さらに言う彼だった。
「後詰は俺が務める」
「えっ、閣下がですか」
「ですがそれは」
「いや、これは当然のことだ」
しかし彼はこう言うのである。
「指揮官が最後まで残るのはな。だから先に撤退しろ」
「申し訳ありません、閣下」
「そこまでして下さるとは」
「謝る必要はない」
それはいいという。
「わかったらすぐに撤退しろ。命令だ」
「はい、それでは」
「お先に」
こうしてムゲ帝国軍は撤退していく。そして最後にデスガイヤーも撤退してだ。戦場に残ったのはロンド=ベルだけになるのだった。
「よし、これで終わりだな」
「ああ、けれどね」
「わかってるさ」
こう沙羅に返す忍だった。
「あいつはいなかったな」
「シャピロはね」
「あっ、そういえば確かに」
「そうだな」
雅人に亮も話す。
「これまで三度も戦ったけれど」
「あいつの姿はなかったな」
「けれどね。絶対に出て来るよ」
沙羅はこのことを確信していた。
「何があってもね」
「じゃあその時に潰してやるぜ」
忍の言葉は単純明快なものだった。
「それだけだ。それでいいな」
「そういうことだな」
アランは彼のその言葉に頷いた。
「それしかない」
「そうだな。会った時にな」
忍の激しい闘争心は相変わらずだった。
「断空光牙剣で一撃で倒してやるからな!」
「全機戻ってくれ」
葉月博士がここで言ってきた。
「そしてフロンティアに戻ろう」
「よし、じゃあ帰るか」
忍はそれを聞いて述べた。
「後はまた飲むか」
「そうだね。ビールがいいよね」
「日本酒もだな」
雅人と亮は早速酒の話をしだした。
「すぐに戻ってね」
「楽しむとしよう」
「よし、戻るか」
最後にアランが言った。そのうえで彼等はフロンティアに戻った。そしてそこでこう言われたのだった。
「臨戦態勢の解除ですか」
「そうなんですか」
「そうだ。その通りだ」
彼等に話すのはレオンだった。
「もうキャンベル星人、ボアザン星人の勢力圏から出る」
「じゃあとりあえずは」
「今は」
「そうだ、よく頑張ってくれた」
ロンド=ベルの者達への労いの言葉も忘れな
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ