第十六話 総力戦
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が出て来たんですか?」
「あの巨大戦艦に何が」
「私の予想が正しければ」
彼は鋭い顔で話す。
「あの戦艦に乗っているのは」
「カララさんのお知り合いですか?」
「それじゃあ」
「姉です」
ここでカララが言った言葉はこれだった。
「私の姉です。ハルルです」
「ハルル!?」
「それがカララさんのお姉さんの名前なんですね」
「そう、そして」
カララの言葉は続く。
「姉は生粋の軍人です。父から男に生まれていればと言わしめた程の」
「それだけの人物なんですか」
「そのハルルという人は」
「そうです。ですから気をつけて下さい」
そうだというのだ。
「姉は手強いです。それにギジェもいますから」
「あのいつもの奴か」
「あいつまで」
「来てますね」
ギジェの姿も確認された。バッフ=クラン軍はそのままロンド=ベルとムゲ帝国軍の戦いの間に入ろうとしている。三巴の戦いになった。
三つの勢力がそれぞれの敵と戦う。混戦になろうとしている。ヘルマットはその中で部下達に対して話すのだった。
「陣形を整えよ」
「混戦を避けてですね」
「それで、ですか」
「そうだ。陣形を整え今は抑える」
そうするというのだ。
「そして頃合いを見て動け」
「はい、それでは」
「今は」
彼等は陣形を整え積極的な攻撃を止めた。バッフ=クランは双方に攻撃を仕掛けている。ロンド=ベルはそれを見て一つの判断を下した。
「よし、ここはだ」
「どうするんですか?」
「ここは」
皆ベスの言葉に問う。
「どっちを攻めますか?」
「それとも防ぎますか?」
「防ぐ」
そうするというのだった。
「バッフ=クランはだ」
「ではムゲ帝国軍は」
「どうしますか?」
「攻める」
そうするというのだ。
「守りを固めているのなら突き崩す」
「ではあれだな」
それを聞いたオズマが言う。
「バッフ=クラン軍は一部の兵で止めて主力はムゲ帝国軍に向かう」
「よし、それなら」
「今はそれで」
こうしてだった。皆それに頷いてだった。
彼等はそのまま向かう。バッフ=クラン軍に対してはソロシップとイデオンだけが残った。その他の軍はまずはムゲ帝国軍にであった。
「幾ら何でも無茶ちゃうか?」
「無茶って?」
「いや、ソロシップとイデオンだけで防ぐのはや」
タータはこうタトラに話す。二人もムゲ帝国軍に向かっている。
「幾ら何でも」
「そうかしら。私は大丈夫だと思うわ」
「何でや?姉様」
「巨神の力があるから」
だからだというのだ。
「イデ、だったわね」
「ああ、あれか」
「あの力があるのなら」
大丈夫だというのである。
「そんなに心配しなくていいわ」
「そうなのか」
それに光が頷いた。
「今はそれで」
「そう思います。今は安
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