暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
After days
summer
Blue ocean
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フボード(自前)を片手に海へ歩いていく。


「……お前らも行ったらどうだ?」


木陰に敷いたビニールシートに和人(要するにインドア組)と座り込みながら女性陣に声を掛ける。


「あんたねぇ……女の子には色々準備があるのよ!」


里香が「そんなことも分からないの?」とでも言うように呆れた声を発する。


「準備……?ああ、日焼け止めか」

「そうよ」


最近の日焼け止めは効果が高い上に色々な作用が加わって紫外線などに高い効果があるそうだ。しかも海に入っても落ちにくいという優れもの。


「じゃ、早く塗って行けば?」


再度そう言うが、俺は直後に失策に気がつく、日焼け止めは素肌に塗るもの、つまり―――


「……あ、おっけ。解った。解ったから拳を振り上げるのはやめろ!?」

悲鳴を上げながら逃げ出す螢。それを追いかける里香。

やれやれ、と首を振りながら別の場所に移動を始める凛、夏希、珪子、直葉。




そして、残された2人は―――









___________________________________







Side和人



「……………」

「……………」


和人も明日奈も先程から無言だ。理由は2人の頬が暑さ以外の原因でほんのり赤く染まっていることから推察出来よう。

螢が居たときは「別にどうせ見せるんだったら恥ずかしがらなくていいんじゃないか?」と思っていたが、その螢が消え、いざ女の子と2人きり、ましてやそれが想い人である明日奈であると話は全く変わってくる。


「えっと、その……俺もちょっとどこか行ってようか?」

「え……、だ、大丈夫!!和人君なら、平気……」


その言葉にドキッ、としながらも同時に少し嬉しくなる。ネットゲーム意外取り柄の無い(本人はそう思っている)自分を好いてくれる特別な存在が居ることを心から嬉しく思った。


「で、でも、あんまりじっと見られるのは恥ずかしいかな……」

「お、おう」


視線を水で戯れるむさ苦しい男4人に固定する。何故か虚しい気持ちになったが、何故かは分からなかった。

いつぞや、借りた部屋のバスルームを貸した時の事を思いだしつつ(何故か途中で記憶が無いが)、目線を必死にコントロールする。


「キ、キリト君」

「な、何だ?」


キャラネームになってるぞ。と突っ込む余裕はなかった。


「えっとね……手が、背中は届かないの……」

「……う、うん」


頭が半分機能していない状況で気のない返事を返す。


「だ、だから……背中に、日焼け止めを塗って欲しいな、って…
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