暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURV其は天壌を焼き払いし煉獄を顕現せし者〜BurnhellD~
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時間が気になるが、今シュリエルを失うのは痛い。

『あの、オーディン。一度融合を解いてもらってもよろしいですか?』

『ん? ああ、やはり融合初回から飛ばし過ぎたからな。すまない、無茶をさせた』

融合を解く。私の目の前に現れるシュリエル。待ち望んだ融合を果たし、勝利したことで満足そうな顔、そしてシグナム達の犠牲の果てでの今だということに悲しげな顔、その2つの複雑な感情が入り混じった表情なシュリエル。

「いいえ。守護騎士の総意ですから。皆も喜んでいます」

“闇の書”を愛おしそうに抱きしめたシュリエルは「オーディンも褒めてあげてください」と私へと差し出してきた。腕を伸ばして「よく頑張ってくれたな、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ」と表紙を撫でる。

「ありが――」

――影渡り(シュルプリーズ)黒き閃光放つ凶拳(ソワール・エロジオン)――

――掃討猟犬(ミュート・スレイヤー)嵐槍百花(クライシス・エア)――

至近距離と遥か彼方からバンヘルド以上の神秘を宿した魔力を感知。思考する間もなく“夜天の書”ごとシュリエルを突き飛ばす。直後、暴風の矢が私の右腕を穿ち、消し飛ばした。油断はしていなかった。油断はしていなかったんだ・・・なのに!!

「っ!? オーディ――っ!?」

意識が途切れる直前に見た光景は、影から現れた闇黒系の堕天使レーゼフェアの砲撃で、“夜天の書”ごとシュリエルが消し飛ばされた、というものだった。




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