第十一話 クロス=エンカウンター
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のことを話してきたのだ。
「女の人が一人です」
「よし、わかった」
それを聞いたアルトがすぐに頷いた。
「それならだ」
「どうされますか?」
「それで」
「決まってるだろ?敵は倒すだけだ」
ある意味非常に戦士らしい言葉だった。
「それだけだ」
「じゃあ御願いします」
「それで」
「敵を倒してそれからだ」
アルトの言葉が強いものになった。
「その女の子を助け出す」
こう言ってそちらに向かう。するとだった。
その女の子を見ると。見た顔だった。
「えっ、御前は」
「!?」
道の端に怯えている彼女を見ての言葉である。
「あの時の」
「えっ、その声は」
そして彼女の方も気付いたのだった。
「ロンド=ベルの」
「確かランカ=リーっていったな」
「ええ」
アルトのその言葉にこくりと頷く。
「そうだけれど」
「おい、すぐに安全な場所に逃げろ」
アルトはこう彼女に告げた。
「いいな、すぐにだ」
「ええ。けれど」
「けれど・・・・・・そうか」
見れば前にバジュラが一体いた。これではだった。
「こいつを倒してからだな」
「・・・・・・・・・」
バジュラは無言で向かって来る。そのバジュラを攻撃して倒した。
しかしここでだ。いきなりフロンティアの上が開いたのだった。
「何があった!?」
「外での戦闘の結果みたいです」
「それで」
すぐに慎悟と真名から返答が来た。
「穴が開きました」
「けれど安心して下さい」
ここで真名がアルトに言ってきた。
「このフロンティアには自己修復機能がありますから」
「破損してもすぐに閉じるんだな」
「はい」
まさにその通りだというのだ。
「ですから。あの程度のダメージですと」
「わかった」
それを言われてまずは安心して頷くアルトだった。
「それならな」
「もうすぐ戦闘も終わりですね」
今度は慎悟が言ってきた。
「これで何とか」
「そうね、州倭君」
真名も彼の言葉に応える。
「もうこの辺りの敵はいないし」
「はい、これで」
しかしだった。ここで突風が起こった。その穴からだった。
それに巻き込まれてだ。ランカの身体が舞い上がった。
「きゃあっ!」
「しまった!」
「あの女の人が!」
二人はそのランカを見て驚きの声をあげた。
そしてだ。真名が慎悟に対して言ってきた。
「ここはすぐに」
「はい、わかってます」
すぐに飛び上がろうとする。だがアルトの方が速かった。
「ここは俺が行く」
「えっ、アルトさん」
「いいんですか!?」
「構わない。こうした場合はバルキリーの方が速い」
だからだというのである。
「折角戦いが終わったんだ。ここでこれ以上死んだら何にもなりはしない」
「じゃあ」
「それで」
「任せてくれ」
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