第十話 四つ巴の中で
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葉だ。
「最後の危機」
「その危機・・・・・・」
「そのアポカリュプシスとは一体何なんだ!?」
「それを私の口から語ることには何の意味も持ちません」
だが彼女はこう答えるだけだった。
「私に言えることは一つだけ」
「一つだけ・・・・・・」
「そう、戦うのです」
こう言うのだった。
「戦うのです、洸」
「母さん・・・・・・!」
「強い意志、生きようとする意志」
彼女も言うのだった。
「人として生きる意志」
「それこそが」
「それだけがアポカリュプシスに打ち勝つ術です」
「待ってくれ、母さん!」
洸はその母に対して叫んだ。
「それだけじゃ何もわからないよ!」
「戦うのです」
だが母はこう言うのだけだった。
「ラ=ムーの星はライディーンと共にあります」
「ライディーンと」
「母さん、じゃあ俺は」
「戦うのです、洸」
またこの言葉を出したのだった。
「人類と銀河の為に」
「その為に」
「それがムーの民の願いであり母の願いです」
「願い・・・・・・」
「今ライディーンの最後の封印を解きます」
そうするというのだ。
「洸、負けないで・・・・・・」
「母さーーーーん!」
「おい、洸!」
「洸!」
神宮寺とマリが必死に呼び掛ける。
「生きてるのか、おい!」
「返事して!これ位じゃ死なないわよね!」
「ゴガアアアアッ!」
「あの化け物は全然平気かよ!」
ジョナサンが舌打ちの様に言う。
「あの化け物はよ!」
「まずい」
シラーも言う。
「洸も復帰していない。ここは」
「戦うしかない」
クインシィは既に剣を抜いている。
「それだけだ」
「これ位で人間死ぬかよ!」
「そうです!」
トールとニコルが言う。
「俺なんか機体が真っ二つになっても生きてたんだぞ!」
「僕だって!あれだけのダメージを受けても!」
「死ぬ訳がねえんだよ!」
トッドも叫ぶ。
「バーンの旦那!あんたなんかハイパー化から生き返ってきたよな!」
「確かにな。あの程度ではな」
「そうだよ、死ぬかよ!」
彼も力説する。
「絶対にな!」
「!?」
しかしこの時だった。
「な、何だ!?」
「この地鳴りは!?」
「地震!?」
「ち、違う!」
そうなのだった。違っていた。
「海が・・・・・・」
「割れてきた・・・・・・」
そしてだった。その割れた海から出て来てだった。
「ラァァァイディィィィィィン!!」
「ラ、ライディーン!」
「洸、生きてたのか!」
「やっぱり!」
「けれどあの光は一体」
「何だ!?」
「まさか」
「ラァァァァァイ!!」
その声を聞いてだった。マリは確信した。
「無事だったのね!」
「心配かけたなマリ!」
その彼からの言葉だ。
「もう大丈夫だぜ!」
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