第九話 受け継ぎし遺産
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これが指示だった。
「よいな、直ちにだ」
「直ちにですか」
「遺跡を」
「そうだ、消去する」
まさにそうするというのである。
「わかったな」
「はっ」
「それでは」
「そしてだ」
さらに命じるのだった。
「我が夢の妨げとなるシビル」
「シビルですか」
「あの女ですね」
「そうだ。奴を始末せよ」
彼女はそうしろというのだった。
「すぐにだ」
「仰せのままに」
「それでは」
「我が夢を壊すかも知れぬ」
こう言うのだった。
「危険な存在だ」
「では今より」
「遺跡とシビルを」
「急げ」
明らかに危惧する声であった。
「よいな」
「はい」
「わかりました」
ガビグラもいた。彼等はそのまま先に進む。
そしてだ。ロンド=ベルは遺跡の中も調べていた。その遺跡は。
「これがか」
「そうみたいだな」
護衛役のイルムとカイが話をしていた。
「プロトカルチャーの遺跡ってわけか」
「想像以上に入り組んでいるな」
「全くだ」
皆その中を進んでいく。その中でだ。
「しかし」
「何だ?」
「大尉まで選ばれるなんてな」
イルムはここでヴィレッタに対して言うのだった。
「それに洸か。どういう人選なんだ?」
「何となくですけれど」
答えたのはクスハだった。
「是非にと思いまして」
「それでこの人選にしたのか?」
「はい」
実は選んだのはクスハだったのだ。彼女がメンバーを選んだのである。
「それで」
「まあ俺はですね」
洸が話してきた。
「祖父は考古学者ですし戦う前はムー帝国の研究を手伝っていましたしね」
「それにだ」
今度はヴィレッタが言ってきた。
「サイコドライバーの能力がだ」
「それがだというのだな」
「そうだ。それがだ」
カイに応えながら話すのだった。
「プロトカルチャーの遺した力の一つだというのなら」
「その時はか」
「この遺跡でそれがわかるかも知れない」
「洸君」
エキセドルが洸に声をかけてきた。
「どうですか?何かを感じますか?」
「いえ」
しかし洸はここで首を横に振るだけだった。
「今のところが何も」
「左様ですか」
「ですが貴方はです」
エキセドルはその彼に対して言うのだった。
「ライディーンを造ったムー帝国の血を色濃く受け継いでいます」
「それですか」
「そしてです」
言葉をさらに続けてきた。
「ライディーンには地球の先史文明の記録が残されており」
「そして」
「それとプロトカルチャーに何ら課かの関係があるのではと思うのです」
「個人の存在が力の発動に直結している」
今言ったのはシェリルだった。
「その好例ね」
「はい、そうえす」
「そして」
サコンもいた。
「その点で言えばイデの力は特定の誰かに起因してはいな
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