第5巻
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ら今回の戦いには出てないんでしょうね、彼」
「出てないならそれで結構。あんなバケモンの面なんざ二度と拝みたくねぇ」
ナギお目当ての人物を良く知るアルビレオは微笑みながら推察しながら、いないなら今日は出てこないと確信。その目的の人物が原因で逃げたクロヴィスは弱りきったように愚痴る。
「オ、ラァッ!! オレ様も一度は戦ってみたかったんだがな。いねーならしょうがねぇよ」
船艦をアーティファクトで出した巨大な斬艦剣で堕としながらしれっと日常会話の如く会話に参加してくるラカン。傭兵として参加した戦場で幾度か観たことがあるらしい。
そんな仲間に溜め息を吐きながら帝国兵たちを真面目に倒していくのは詠春とゼクトの二人。それは、まるで堅実に仕事をこなす仕事人。
彼らというかナギとラカンだけだが二人のお目当ての人物とはマダラ。
つまりは、ナギが探しているなど知らずに上空にてワインをラッパ飲みしているアスカのことだ。
何故、ナギがアスカを探しているかというとクロヴィスから仲間になった時に聞いたのだ。『戦場にとんでもない化物が居やがったから面倒で逃げた』と。その際にアルビレオの昔の知り合いだと判明し『彼は新・旧両世界合わせて世界最強の人間』だと言った、言ってしまった。
アンチョコを見ながらじゃないと詠唱をろくに覚えないため魔法が使えないくせして、自称最強の魔法使いを豪語するナギに火をつけてしまい今に至る。
その時に詠春は『またはじまった……』と溜め息を吐きながら額を押さえ、クロヴィスを『な……!』と唖然とさせていた。もちろん、こうなることを予想して口をこぼしたのでアルビレオは完璧な確信犯だ。
バカを煽ってバカ騒ぎ。
結局、アスカは参加しておらずナギとラカンの消化不良と終わる。クロヴィスは一人内心ホッとする。
実際は彼らの頭上の遥か上空に居て『志村、後ろ後ろ!!』ならぬ『ナギ、上! 上!』な状態。
ナギの不満の中で奪還戦は終わりを迎え紅き翼の活躍によって連合の勝利で幕を閉じた。
この戦いで一気に名が売れた紅き翼というかナギ、彼にはファンクラブができる。ほぼ女性会員しか在籍しないミーハーなクラブではあるが。
ちなみにラカンには拳闘士時代からのファンクラブが存在する。しかし七割が『アニキィィイッ!!!』って感じにラカンに憧れる野郎で構成されているムサイクラブ。
あれだよね、しょうがないよね。男って強い存在に憧れる生き物だから。
でも、ムサイのは嫌だよね。
そして彼らは帝国軍はそうだが、彼の組織に目をつけられることになり、その組織と20年もの因縁の幕開けになるとは誰も知らない。
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