第5巻
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気なく気絶し、ダウン。
どれだけ女性に耐性ないんだよムッツリ眼鏡。
詠春が気絶し次に前に出たのは紅き翼のリーダーであるナギ。色仕掛けで呆気なくやられたものの、詠春と互角に剣で斬り会ったラカンに興味がわいたようだ。
自分が強い奴と戦いたいだけで、けっしてリーダーとして詠春の仇をとるためではない。
それでいいのかリーダー。
こんなんでいいのか紅き翼。
「次はオレだぜ!! 覚悟しろよオッサン!!」
「赤毛のガキ。特徴は『無敵』……きやがれクソガキ! オレ様の方が無敵だ!?」
開始された努力型バグVS天然型バグによる第2ラウド。
……詠春戦は準備運動とか消化試合とは言ってはいけない、彼があまりにも不敏過ぎる。
バカ対バカの最中、ようやくクロヴィスに動きが。ムクリと立ち上がり転んで付いた服の汚れを叩き落としていく、顔は下を向いていて長い髪もあって表情がわからないため何か不気味だ。
「……フ、フフフ。フフフフフフフフフフフ」
黙っていたのに突如、肩を震わせ不気味に笑いだす。
「上等だコラァァァァァァッ!?」
肩の震えと笑いを止めた次の瞬間、何が上等なのかは不明だが転んで真っ赤になった顔を怒りの形相にしてバカ二人の元に迎い走り出して行った。
「おや……?」
「む?」
バカ二人が放つ魔法と技による被害を受けないよう空に浮いていた二人の下を通りながら。
そうして三人よる乱闘に。
乱闘は13時間におよび、クロヴィスはそうでもなかったがナギが広範囲の魔法を、ラカンが無茶苦茶な威力の気を連続で放ちまくったおかげで周辺は更地と化していた。完全に戦いという名の自然破壊行為。
地図を書き換える程の規模の威力を持つアスカの切り札よりマシではあるが、もっと周囲をよく見て戦うべきだ。
この戦いの後、クロヴィスとラカンは紅き翼のメンバーと意気投合し、いつの間にか仲間になっていた。行き場を失っていたクロヴィスはともかくラカンは仕事だったというのに、傭兵としてそれでいいのか問いたい。
◆
そういった訳が分からぬ経緯でクロヴィスは紅き翼に加入していた。
ついでに言えば「コイツらと一緒に居ればうやむやになんねーかな」と打算的思考もあったりする。実質、紅き翼は戦場に出るたびに大活躍をしているのであり得なくもない。
こんなのが未来の英雄か……世も末だ。
「うんだよ、いねーじゃねーか!!」
ナギが帝国兵を薙ぎ倒しながら不満げに一人を叫ぶ。何やら誰かを探しているが、お目当ての人物がいないようだ。
「フフフ。もしかした
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