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真剣に私に恋しなさい! 〜 転生者は天下無双な血統種 〜
第六話 椎名京ですか。(改)
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それを見つけたは入学式とクラスでの先生の連絡が終わった放課後だった。

この日は学校初日だったこともあり早帰りとなったので、せっかくだから一緒に帰ろうとタツと一緒に京のいるはずのクラスに行ってみたのだが、

「おい、いねえぞあいつ?」
「え?そんなはずは、ってあれ?本当だ…」

覗いたクラスには、京の姿は影も形も無かった。

あれー?おかしいなぁ?京には教室で待っててと言ってあったはずなんだけど…。

(先に帰っちまったのかなぁ?)

でも京の性格からいって、俺らとの約束を破るとは思えねえし。

とそんな俺たちに声をかける少年が一人。

「なんだお前ら?うちのクラスに何か用か?」

違うクラスの人間が自分のクラスを覗き込んでいたのが不思議だったのか、髪が天然パーマ気味な男子生徒が(天パと命名しよう)俺らに話しかけてきた。

(ちょうどいいや。こいつに聞いてみるか)

「このクラスに椎名京っているだろ?あいつ今どこにいるか知ってるか?一緒に帰る約束してたんだが」

天パは京の顔を思い出そうとしているのかしばし下を向き考え込むような仕草を見せていたが、やがて顔と名前が一致したのかその顔を上げた。

「椎名って紫色の髪の女子か?」
「あ、うんそうだけど」
「そいつなら確か三人の男子生徒と一緒にもう帰ったぜ?」
「は?」

どういうことだそれ?

「なんだあいつ新しく友達でもできたのか?」
「うーん、そんな感じじゃなかった確か。少し揉めてたみたいだし」
「……なに?」

俺は自分の眉間に皺が寄るのを感じた。

(どういうことだ?京無口で人見知りは激しいが、無闇に敵を作るような性格じゃないからもめ事なんて起こらないはずだ……)

「…なああんた、そいつらがどこに向かったかわかるか?」

そう天パに尋ねるタツの声はどこか硬い。どうやらこいつも事態のきな臭さを感じ取ったようだ。

天パはそんなタツの様子にどこか不思議そうに首を傾げながらも答える。

「確か教室を出て体育館のある方に向かってった気が…」
「行くぞタツ」
「あ、おい!?」
「ってちょっと!?」

俺は天パが返事を言い終わる前に走りだす。

後ろでタツたちが何かを言っているがそれにかまう暇はない。

無事でいてくれよ京!!













京の気を探しながら体育館近くに着くと、数人の少年の声が聞こえてきた。

「この淫売!なんでお前ここにいんだよ!!」
「そうだそうだ!!」
「お前なんか来るんじゃねえよ!!」

子供特有の、無邪気な悪意に満ちたその声に自身の心が苛立つのを感じながらもその声が聞こえてきた体育館裏へと急ぐ
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