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ソードアートオンライン アスカとキリカの物語
アインクラッド編
語らう2人
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、全員の集中力も切れてきている頃合いだ。

「一旦休憩にするか」

全員が色めき立つ。

「じゃあ、さっさと安全地帯に行こうぜ」

我先にとキリトが近場の安全地帯に向かって歩き出す。
それに続くように〈月夜の黒猫団〉の男性陣が付いていき、少し離れて最後尾にアスカとサチが並んだ。

「お疲れ・・・・」
「サチもお疲れ」

疲れた様子のサチからの労いの言葉にアスカも返す。

「疲れたか?」
「いや・・・・うん、やっぱり疲れたかな。・・・・ゴメンね、あんまり成功しなくて」
「気にするな。昼からの練習もあるし、ゆっくりと慣れていけばいい」
「ありがとう。やっぱりアスカは凄いね。キリトが凄いことは知っていたけど、アスカも強いんだね」
「そうか?」
「そうだよ。さっきまでの戦闘もずっと2人のフォローで助けられてたし」

少しだけ自嘲するような含みのある発言をするサチ。
やはり、午前中の失敗に負い目を感じているようだ。

「ずっと攻略組に居続けているからな」
「そう言えば、アスカとキリトは第1層からずっとボス攻略に参加してるんだよね?」

キリトから聞いたのか、と考えながら、アスカは答える。

「ああ、成り行きでパーティー組んで、それからも結構な頻度でボス攻略では同じパーティーだった」
「へえー、そうなんだ」
「まあ、俺とキリトみたいなソロプレイヤーは除け者扱いだったからな。入れてくれるパーティーが限られていただけだ」

アスカは喋りながら1年も前の事を思い出していた。

デスゲームが開始されて1ヶ月。
死のうとして迷宮区の最奥にて不眠不休で狩りを続けていた時に出会った少女、キリト。
幾度となく危険な場面で協力してボスを倒してきた。
今ではアスカは〈血盟騎士団〉副団長となり、向こうは孤高のソロプレイヤー。
あの時とはお互いの立場も全然違うが、それでもこのように同じパーティーでフィールドに出ていることに奇妙な感慨を覚える。

そこで早足で前を進む黒衣の剣士を視界に捉える。
戦闘中の真剣な表情はどこえやら。
昼飯を食べようと1人で笑顔を浮かべながら早足で安全地帯へと進んでいる。

こちらが真面目に物思いに耽っているのが馬鹿らしくなってくる。

「俺とサチが昼飯用意しているから結局待たないといけないのにな・・・・」
「本当にキリトは食べるのが好きだよねー」

呆れているアスカとは対照的にフィールドに出てから初めて自然と笑みを浮かべたサチが言う。

「まあ、この世界での娯楽っていえば食事くらいしかないから分からないでもないが・・・」

せめてもの抵抗に、敢えてゆっくりと歩きながら、続けてアスカは少しトーンを下げてサチに訊ねる。

「やっぱり、モンスターに至近距離から
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