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第二十九話 スイルベーン
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が助けてくれたの」
「へっ?」
それを聞いたレコンは首を傾げ、気の抜けた声を出した。そしてリーファがレコンの説明を始める。
「こいつはレコン。あたしの
仲間
(
フレ
)
なんだ」
「よろしく。俺はキリトだ」
「んで、俺はシュウだ。よろしくな?レコン」
「あっ、どうもどうも・・・って!いやいや!!」
キリト、シュウの順番でレコンは握手を交わしたがやはり油断できないのかすぐに飛び退くと再びタガーに手をかける。
「大丈夫なのリーファちゃん!?スパイとかじゃ!?」
「あたしも最初は疑ったんだけどね。キリト君はスパイにしてはちょっと天然ボケが入り過ぎてるしね」
「それは俺も同感だな」
「おいおい。二人とも酷いな」
三人のやりとりを見ていたレコンはリーファにみんなが集まっている事を知らせる。
「リーファちゃん。シグルド達はもう何時もの酒場で席取ってるよ?」
「あ、そっか。うーん・・・ゴメン。あたし、今日は良いわ」
リーファは手を合わせ、謝罪を述べるとレコンは残念そうな表情を浮べた。
「へ?来ないの?」
「うん。助けてくれたお礼にキリト君とシュウ君に一杯おごる約束をしてるんだ」
リーファがレコンに言い聞かせるとレコンは嫉妬の目でキリトとシュウを睨んできた。シュウはそれに感付いたのか少しからかう事にした。
「そう言う訳だ。悪ぃがお宅のプリンセスを拝借仕るぜ?」
そう言うとシュウはリーファの左肩に手を回して、自分の隣に抱き寄せる。
「ちょっ、ちょっと!シュウ君!!」
リーファは顔を赤らめながら戸惑いの表情を出していたが、レコンに至っては・・・
「あっ!!今すぐリーファちゃんから離れろ!!そうしないとお前を倒すっ!!」
レコンは腰のタガーに手をかけ、覇気をシュウに当てるがシュウはそれ以上に目を鋭くしながらレコンを睨んでいた・・・要するに殺気を浴びせていた。
「Interesting(面白ぇ)・・・テメェ出来んのか?そんな事が。俺はスイルベーンでシルフを倒す事は出来ねぇが、その身体に斬られる痛みと恐怖は刻み込む事は出来るぜ?」
シュウは左腰に帯刀していた刀の柄に手をかけながらレコンを威圧するが・・・
「リ、リーファちゃんは・・・僕が守るんだ!!」
レコンはそれに負けじとタガーを引き抜き、撤退の意思は無い事をシュウに告げると・・・
「ぷっ・・・あははははは!!!」
シュウは表情を元に戻すとリーファから手を離すとレコンに謝った。
「悪ぃな、レコン。少しからかい過ぎたぜ」
「えっ!?僕・・・もしかして、からかわれてた・・・の?」
「俺は確かにチャラ男だが、初見の女の子に手を出すほど無粋じゃねぇよ。からか
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