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ソードアート・オンライン stylish・story
第二十九話 スイルベーン
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「へえ、種族によって補正があるのか。スプリガンってのは何が得意なの?」

キリトは跳ね起きるとリーファに尋ねる。

「えっと・・・確かトレジャーハントと幻惑魔法かな」

「ふ〜ん。って、あれ?シュウは何処に居るんだ?」

キリトはシュウがいない事に気付いたのか周りを見渡す。それに乗じてリーファもキョロキョロと見渡す。

「ホントだ。シュウ君が居ない」

二人が心配していると・・・

「危ねぇ!!キリト!!そこを退け!!」

「えっ?」

第三者の声が響いたがキリトは何なのか反応が遅れてしまいその忠告も虚しく・・・

ゴスン!!

「グヘッ!?」

キリトは上から落ちてきた何かの下敷きになってしまった。
言うまでもないが上から落ちてきたのはシュウだった。シュウはすぐにキリトから退くとキリトの状態を確かめる。

「わ、悪ぃ・・・キリト。大丈夫か?」

「い、いきなり上から落ちてくるなよ・・・シュウ」

「でも、これでさっきの俺の気持ちが分かったんじゃねぇのか?」

さっきの事とはバグでキリトがシュウの上に落ちてきた時の事だ。それを思い出したキリトはコクコクと頷く。

「痛い程思い知ったよ」

「シュウ君。今まで何処に居たの?」

リーファがキリトを再び回復させながら尋ねるとシュウは説明を始めた。
シュウは塔にぶつかる瞬間にスレスレで急上昇し、慣性の力が弱まって地面に降り立とうとしたが丁度その下にキリトが居たと言う始末みたいだった。
リーファはシュウの咄嗟の判断力に呆れ顔になっていた。

「シュウ君って判断が早いよね?私が初心者だったらキリト君と同じ目に合ってたと思うよ?」

「ああ言う時は慌てた方が負けなんだよ。冷静に分析すれば咄嗟の判断だってすぐに出てくるモンだ」

シュウは落ちてくる時の反動で崩れてしまっていた髪型をオールバックに直しながら答えると回りの町並みを見渡した。

「ここがシルフの街か・・・綺麗な所だ」

「でしょ!」

スイルベーンの町並みは緑を中心とした色をしており、光が反射して中々神秘的な風景だった。キリトとシュウが風景を味わっていると・・・

「リーファちゃ〜ん!」

とリーファを呼ぶ声が聞えてきた。三人が声が聞えた方を向くと黄緑色の髪をしたシルフの男の子が手を振りながら近寄って来た。

「あ、レコン」

「すごいや!流石リーファちゃん・・・って!!」

レコンと呼ばれているシルフの男の子はリーファを見ていたが隣のキリトとシュウを見た瞬間・・・

「ス、スプリガン!?それにインプまでどうしてここに!?」

腰のタガーに手を掛け、身構えたがリーファがレコンに言い聞かせる。

「あ、いいのよレコン。この二人
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