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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
世界集結
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だけっていう事になってますけど、他の国でIS用にする改修工事って分かってない国は多分ありません。実際見たことないから何とも言えませんけど

 そしてそのまま白熱してくかと思われた場が、ウィンザー様の言葉で一気に静寂が訪れた。

亡国機業(ファントムタスク)……というテロリスト集団を皆様ご存知ですか?』

 亡国機業? 聞いたこともありませんが……左隣にいるホアさんを見ると、ホアさんも首を横に振ります。そして右隣のウィルソン代表はというと……ヒュウ、と少し驚いたように軽い口笛を吹いていました。
 国家代表クラスともなるとやっぱり何か知ってるんでしょうね。
 でもそれを聞く前にウィンザー様の話が続く。

『その組織は第2次世界大戦時に生まれたとされ、当時から今まで様々な紛争、戦争に関与して来ました。組織の規模、構成、目的さえも不明。ただはっきりしていることが一つ。彼らの目的は近年のISにある、ということです』

 ISが目的のテロリスト集団? そんなの今まで聞いたことも……

『大統領? 7月7日、日本近くの太平洋で米軍のアラクネが単独で確認されたと言う情報を得ていますがそれは米軍が動かしたものでしょうか?』

『いや、我が軍はそんな時期に単独での飛行を許してはいない』

『認めるのは屈辱でしょうが、去年の2月に米国の研究所で事故が起き、その際ISが一機凍結処理されていますよね? 米国第2世代正式採用型IS『アラクネ』。本当は襲撃、そしてISは強奪されたものではありませんか?』

『む……』

 去年の2月13日。米国のとあるIS研究所が爆発炎上した事件でしょう。人的被害は皆無でしたが、米国の発表によるとそれはISによるものだそうで、そのISは凍結処理されたとの発表でした。それが襲撃によるものだった、ということはそういう可能性もあるということになります。

『そう考えると非常に辻褄が合うのです大統領。彼らの目的は不明でもターゲットはIS。ならばその単独での『アラクネ』は亡国機業のテストだったのではないか、と。そう考えない限りあの何もない(・・・・)時期に米軍が太平洋に軍を出すなんて考えられないのです』

『………………』

 う、上手い。過去の強奪事件を認める代わりに福音事件そのものを無かったことにしようと、そういう取引のようです。確かにこれは外部にも放送されていないこの場に集まってる人しか知りえない情報ですが、それでもこんな公の場で言うことですか。
 これをアメリカが認めさえすればフランスの男性を女性と偽った件、豪州のパッケージ秘匿、米国の福音の暴走を全て片付けることができる。しかしアメリカが認めない限りそれは通じないのでは……
 そこで一旦映像が途切れました。ってえ?

「な、なんで……」

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