暁 〜小説投稿サイト〜
IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
世界集結
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


 そう言っている内にホアさんに連れられて艦橋近くのブリーフィングルームに入ります。
 中は既に薄暗くイスが円状に並んでいて、中央には立体映像の投影機が置かれていて今から行われるキャンベラでの首相同士の会談の様子が映し出されるようになっています。
 空いている席を見つけてホアさんに続いて座りました。
 ちょっと横をみるだけでも赤道連合の国家代表や代表候補生のデータベースで見たことのある顔の人ばかり、私を含めて9人。後クロエが来るはずですから合計で10人。
 そして会談の行われているキャンベラには赤道連合、アメリカ、EU、アジア圏、ロシアから国家代表が警備に当たっているはずです。
 その人数が10人近く、近場の船で待機しているのが20人前後、情報ではそれに専用機ではないISが30近くの合計約60機。

「隣、失礼」

「は、はい。どうぞ……っえ!?」

 私の隣に座ってきたのはセミロングの鮮やかな緑色の髪をし、琥珀色の瞳をした豪州空軍の軍服を身に纏った女性……

「静かにな」

「あ、はい。すいません」

 豪州国家代表、オリヴィア・ウィルソン。
 豪州最初の国家代表で、第1回、第2回モンド・グロッソ両方に出場し、第1回総合成績5位、第2回総合成績4位という成績を残した名実ともに赤道連合最強のIS操縦者です。現在は3機ある『デザート・ホーク』の内1機を専用機として受領していて、赤道連合に参加している各国の間で指導していると聞きましたがどうやら今回召集されたようですね。
 そ、それにしても緊張します……ウィンザー様もそうでしたが、一人の代表候補生としてはウィルソン代表も雲の上の存在ということに変わりはありません。そう考えるとこの会議と演習がどれだけ重要なのかよく理解できます。あ、何か緊張で変な汗出てきた気が……

「始まるぞ。ちゃんと聞いてなよ」

 ウィルソン代表の言葉にはっとなって正面の立体映像へと意識を戻します。それにしてもこの薄暗い中で人のことまで気が回るって言うのはすごいですね。

『皆さん、ご多忙の中よく集まってくれました』

 開会の挨拶は予想通りアメリカから来た大統領が行い、それに続いて各国の首脳や大統領、代表と言った人たちが挨拶していきます。

『こんにちは皆様。イギリスを代表してきたヴィクトリア・ウィンザーです。今回は調停役として見届けさせていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします』

 最後にウィンザー様が簡潔な挨拶をして会談が始まりました。
 会談が始まっても内容的にはあまり進展の無いように見えます。
 現状の確認とか貿易とか新しい国際条約についてとかそういう以前からも問題になっていたものばかりで福音事件の件には一切触れていません。どの国もいい機会を伺っているの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ