第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第六章 《圏内事件》
第38話 《リズベット武具店》
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ゃんっ!! それなら、あたしも行くよ!」
「そんなに心配するなよ……。ちょっとモンスターを狩ってくるだけだって……」
「『ちょっと』でお兄ちゃんが装備なんか整えたりするわけ無いでしょ!」
立ち上がり俺の方によってくるシリカに、手を前に出して心配しないように言うが、すでに俺が単なるモンスター狩りをしに行く事じゃ無い事がバレていた。……いつも剣の整備とかを余りしないからなぁ、俺。
「……とりあえず、あたしはこれからシュウの剣を強化とかするから、大事な話なら向こうでして来なさいよ。クエストの話なら後で良いから……」
「ありがとうございます、リズさん。――行くよ、お兄ちゃん!」
「お、おい、シリカ!?」
気を使い、剣などが売られている店の入り口を使って良いと言ってくれた。シリカはリズにお礼を言い、俺の手を引っぱりながら入り口に向う。
店の入り口で二人きりになると、シリカはさっきまでの妹モードから変わり、真面目な顔で俺に聞いてきた。
「シュウさん、さっきはあたしに来られると困るみたいな言い方でしたけど、あたしに一緒に行かれると、迷惑な事をしに行くんですか?」
「な、何だよ……困る事って」
「た、例えば、女の人に会いに行くとか……」
「は? ……ち、違う違う! そんな浮気みたいな事はしに行かないって! だったら、剣の強化までする必要ないだろ?」
「そ、そうですけど……だったら……」
心配そうな、それでいて不安そうな顔で言って来るシリカ。
…………言うしかない……か。
「……少し、ある報酬を取る為にクエストを受けてくるだけだよ。シリカには黙って渡したかったから……。だからこれから行って来るけど、少しの間何も聞かずに待っててくれるか?」
「……本当ですね?」
「ああ」
「……分かりました。信じます。……でも、十層の時みたくならないでくださいよ!」
……ちょっとそれは絶対守れるとは言えないな。俺、基本的にツイてないから、何が起こるか分からないし……例えば、緊急クエストが入ったりとか。
そう思い、俺は自分のポーチからあるアイテムを取り出す。
「なら、これ持ってろ。俺が死んだらすぐに使ってくれ」
そう言ってシリカに渡したのは、クリスマスの時にキリトから譲られた《蘇生アイテム》……これで、俺が死んでも妻であるシリカは自分のHPバーと一緒に見えている俺のHPを見てから、すぐに蘇生さしてくれるはずだ。
「え……も、もしかして、シュウさん。このアイテムをあたしに渡すほど危険なクエストなんですか!?」
「そんなこと無いよ。ただの保険だ」
「教えてください、シュウさん! 一体、どんなクエストを受けるんですか!?」
「十五層のあるクエストだよ。だからそんなに危険じゃないよ」
俺の服を掴み
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