番外編
仮面の男
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しかも相当な速さで。叩きつけられたゴブリンはHPが半分も減る。そして叩きつけられたゴブリンに追い討ちをかけるように手を重ねて拳を作る。すると黄色い光が手を包む。確か、あれは体術スキルの《兜割り》だったような気がする。振り下ろされる手はゴブリンの頭に直撃しポリゴン片へと形を変えた。
「終わったか。おし、進むぞ」
たった二回の攻撃で敵を沈めた。その攻撃力もさながら、判断能力がすごかった。呆然としていると先に進んでる男が叫んでいた。
「おーい、早く来いよ。置いてくぞ」
「う、うん」
そして男の後に着いて行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ね、ねえ」
「何だ?」
さっきの事が今まで見た中で一番ありえない光景だったのでとりあえず聞いてみる。
「答えれなかったら答えなくていいけど、さっき、あの丸太みたいな腕のゴブリンの腕を片手で止めたり、投げ飛ばしたり……あなたの筋力ってどうなってんの?」
「俺?レベルが上がった時に貰えるポイントを全部筋力に注ぎ込んだ」
「は?」
この男は、スピードを無くす代わりにパワーを上げていたようだ。
「それで、大丈夫なの?ある程度バランス的に振り分けとかないと厳しいんじゃ……」
「大丈夫大丈夫、俺にはバランス的な野郎には負けない速さも出せるし、スピードタイプとは少し劣るけどなかなかの速さ出せるから」
何を言っているかがよく分からないが生返事を返しておく。そして何度かの戦闘があったが男が一撃または二撃で沈めたため疲れなかった。そして、ようやく外に出れた。
「ようやく、外に出たな。ああ、日の光があったけー」
「今曇りで、日出てないよ」
「おい、少し気分を良くしようとした俺の優しい心使いにまじめに突っ込むな」
その言い訳にクスクスと笑いながら答える。
「それだったらもう少しましなことを言うといいよ。例えば、空気が美味しいとか」
「確かに、そっちの方が良かったな。なんかさっき言った自分が恥ずかしい」
そう言って男は顔を背けた。
その行動を見て、またクスクスと笑う。すると、男がウインドウを開く。
「ん、もうそんなに進んだのか……」
男がメッセージを呼んでいるのかそんなことを呟いた。どういう内容か気になったので聞いてみた。
「ねえ、なんかあったの?」
「ああ、もう会議を始めるから早く来いって来たんだ」
「会議?」
「ああ、だからここでお別れ。じゃあまたどこか出会えるといいな」
そう言って男は転移結晶を取り出し、転移場所を叫んで消えていった。
「……」
会った男性の中で唯一気軽に話せる人物だった。そのせいで警戒心がなくなったの
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