暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第46話 執着
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セーを誘惑して、あまつさえイッセーの方から抱きしめさせるなんて! 黒姉、恐ろしい娘!

「くっ、まずい。我だけ遅れとってる!」

 そう言った龍巳は慌てた感じで二人の元へ駆けて行った。まあ確かにこれでイッセーラバーズ最古参のメンバーで抱きしめられてないのは龍巳だけだもんね。さて、この状況、白音も慌てて乱入するかな?

 そう思い白音の方を見てみると……あれ? なんか難しい顔して俯いてる? どうしたんだろ?

「……大きくなりません」

 あれ? そういえばグレイフィアさんも食べればすぐに胸が膨らむって言ってたわよね? なのに白音の胸は……あまり言いたくないけどまったく変わってない。相変わらずの大平原のままね。むしろあんなに食べたせいで若干お腹の方が膨れちゃってるような……。

「私もまったく変化がありません……」

 と、いつの間にか実を食べていたアーシアも呟いた。これって……どうなってるの? もしかしてこのキメラ自体が失敗作? それともまだ収穫が早すぎたのかな?

 と思っていると、またしても部長の前に魔法陣が現れ、グレイフィアさんの映像が浮かび上がった。

「グレイフィア? またなにか新しい情報が入ったの?」

 胸を吸われ続けたダメージから幾分か回復した部長がグレイフィアさんに聞いた。

「はい。お嬢様から送られてきたはぐれ悪魔の研究資料を解析していた者たちから連絡がありました」

 へぇ、あの資料、解析してたんだ。で、何が分かったんだろう?

「例のキメラが実らせる実ですが、キメラ自身の改良が不完全だったために全ての女性の胸を豊かにする事は出来ないそうです。胸を豊かにできるのは、現時点で将来胸の大きくなる希望がある者のみ、ということだそうです」

 ……え? じゃあそれってつまり……

バキィッ!!

 急に響いた音に慌てて振り向くと、そこには今までにないほどの怒りのオーラを振りまきつつ片手で大樹をへし折って持ち上げてる白音が!

「じゃあ……なんですか? いくら食べても膨らまなかった私は、もうこれ以上成長することがないと……つまりそういうことですか?」

 怖い。……今までにないほど白音が怖い! 龍巳でさえ震えてしまうほどに白音が怖い! そしてその白音の怒りの矛先は……キメラに向いた!

「ぶっ潰す!」

 それからの出来事は凄惨の一言だった。ブチ切れた白音は悲鳴を上げるキメラをこれでもかと傷めつけた。それはもう荒れ狂う白音を押さえつけて本来倒すはずのキメラを助けてしまうくらいに。最終的に白音はイッセーに思いっきり抱きしめられて何とか落ち着いてくれたわ。で、キメラはというと散々痛めつけられた状態で今私の後ろで私に縋り付きながら縮こまってる。……うん、なんか懐かれた。多分
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