第百八十話 ゲストとインスペクター
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第百八十話 ゲストとインスペクター
金星に向かうロンド=ベル。今はまだ敵には遭遇していなかった。
「バルマーはまだ動かないのね」
「はい、まだですわ」
風が海に述べていた。
「どうやらホワイトスターに集結したままで」
「何か拍子抜けね」
それを聞いて思わず言った海だった。
「何もしないなんて」
「海さんはそう思いますの?」
「ええ。風はどうなの?」
逆に彼女に問い返してきた。
「実際そう思わない?」
「確かに何か動いてくるとは思ってますわ」
それは風も同じだった。
「ただ」
「ただ?」
「あちらにはあちらの事情があると思います」
それを言うのだった。
「ですから動かないのも」
「考えられるってことなのね」
「そういうことですわ」
「そうなのか?」
光はそれを聞いて二人の話に入ってきた。
「バルマーが動かないのも」
「はい。バルマー帝国軍は今艦隊を集結させていますわね」
「そうだな」
光は彼女のその言葉に頷いた。
「確か」
「だからですわ。今は動かないのですわ」
「つまりあれね。集結してからね」
海は話を聞いてこう返した。
「バルマーが動くのは」
「そういうことになるわね」
プリシラも話に加わってきた。
「とりあえず今はね」
「じゃあ今はゲストに専念していいんだな」
「ええ、それがベストよ」
それでいいというのだった。
「ゲストに向かってそれでね」
「金星を陥落させるということなんだな」
「その通りよ。わかったらね」
「うん」
光はプリシラの言葉を聞きながら頷いていく。
「今はゲストを」
「そうするしかないわ」
こんな話をしていた。今ロンド=ベルは金星に向かっていた。
「さて、ラビアンローズが来ているそうだな」
「はい」
「もうすぐです」
ブライトに対してトーレスとサエグサが言ってきた。
「我々が金星に向かうと聞いてです」
「移動してくれています」
「それは有り難いことだ」
まずはそれをよしとするブライトだった。
「ではそこに入りだ」
「それで最終的なチェックを受けてですね」
「あらためて金星に」
「そうする。金星での戦いはかなり激しいものになる」
それはもう予想していることだった。
「それにだ。長い戦いにもなるだろう」
「そうだな」
アムロが彼の言葉に応えた。彼は今ラー=カイラムの艦橋にいる。
「それは間違いないな」
「だからだ。それに備えて物資も多く欲しい」
「だからこそラビアンローズに来てもらったか」
「その通りだ。そうしてそこから金星に入る」
「いいことだ。ラビアンローズがあるのとないのとで大きく違う」
「それにだ」
ブライトはさらに言ってきた。
「そこにはコロニー群もある」
「コロ
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