After days
summer
訳ありのバカンス
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ている。
「おい。ラストアタッカーさん。早く逃げんと面倒だぞ?」
俺が笑いながらキリトの肩を叩くと、キリトは顔をしかめてそそくさと上層へ続く階段に向かう。
「やー。疲れた疲れた。やっぱり夏の迷宮区ほど嫌なものは無いね」
「今の時期、ノーム領が過ごしやすいんじゃないか?」
「いいねー。あ、でも真夏に震えてるのもおかしくない?」
「はは、そうだな」
俺達のパーティーは前衛6人、後衛1人の超攻撃型パーティーだ。
だが、唯一の後衛こと《閃光》のアスナさんは時々……いやほとんどの場合、いつの間にか前衛にいる。故に、俺達がボスに張り付いているときはHPがゴリゴリ削れるのだが、ヒーラーのくせに前衛に置くと滅茶苦茶強いということで、彼女の2つ名は《バーサークヒーラー》とか言われてたりする。
ちなみに、今回のパーティーは俺、キリト、アスナ、シリカ、リズ、クライン、エギル。
戦力としては申し分無いのだが、やはり後衛の薄さは否めない。
「やっぱ後衛は必要か……」
「う……ごめん」
「いや、責めてる訳じゃないからな?」
取り合えず、菊岡/クリスハイトを脅して入れる時間を増やさせるか?とか思ったが、根本的な解決にはならないような気がしたので、保留にした。
「あ、そう言えばちょっといい話があるんだが、この後時間あるか?」
「え?あるけど……何?」
「それはお楽しみ」
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(ゲーム内の)飯おごるという名義でやって来た、二層主住区《ウルバス》。
かの馬鹿高いので有名なケーキ、《トレンブル・ショートケーキ》の産地(?)だが、当然それが売っている店に入るわけない俺は明らかにそれを狙っていた女性陣を取り合えず鎮圧(方法は割愛する)し、妥協点のそこそこおしゃれなオープンカフェの席に着いた。
「色々あって8月1日から4日間、鳥取県の石脇海水浴場を貸し切れたんだが、行くやつ挙手」
ポカン、とする一同。
「ん?居ないのか。それはざんね―――」
「いやいや待て待て。海水浴場貸し切り、ってどうゆうことだ!?」
強面に驚きを滲ませ、恐ろしげな顔になっているエギルが身を乗り出しながら質問する。
「正確に言うなれば、沖合いで自衛隊と米軍が合同演習をするんで、その期間は一般人が立ち入り禁止なんだ。だが、せっかくだから関係者の家族に入禁になっている海水浴場で遊んでもらおう。という趣旨らしい。沙良のコネで俺達もそれに参加できる訳だが、どうする?」
沙良が中学卒業後、自衛隊に入隊したのは既に周知の
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