After days
summer
訳ありのバカンス
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「ありませんね」
「そこまで即答しなくてもいいだろうに……」
波瀾の発端は、夏休み1日目。
午後から和人達とアインクラッド攻略に参加する予定ではあったが、午前中は暇だったので早めにダイブしてアインクラッドを久々に散策しようかとも考えていたのだが、ホークス総帥に急に呼び出され、わざわざ実家の板橋区から本部のある千代田区までやって来た。
例のごとく、きらびやかな部屋に通され、第一声が先程の会話である。
「どうせ、任務か面倒事でしょう?生憎自分は今、夏休みですので。有事以外で隊長級を動員するのは感心出来ませんね」
「やれやれ……可愛いげの無いやつだ。海水浴場を貸しきったので、お友達とどうかと思ったのだが?」
「……は?一体、どうゆうこと……」
総帥は俺が食いついて来たのにニヤリとして言う。
「日本海沖合いで米軍と海上自衛隊の合同訓練があるのだ。ただ、その場所がちょいとまずくてな」
「なるほど、中国がらみですか……」
「そうだ。有事の際に貴官及び、第三師団特殊武装運用試験部隊に出陣してもらう。これは既に秘密国会で承認された事案である。とはいえ……」
総帥はつまらなそうに俺が暑中見舞で持ってきたワンカップもずく300個のうち、1つの封を開けながら答える。
「大層なことにはならんはずだ。中国とて米軍相手にいきなり喧嘩ふっかけて勝算があるとは思ってないだろう。精々抗議、最悪爆撃機による警告だな」
「爆撃機相手に生身の俺はどうすりゃいいんですか……」
「そのための第三師団だ。……『トライデント』の後釜、米国と共同開発の『カヴァリー』の演習も兼ねてるからな」
「……そのネーミングはどうかと思いますが。まあ、いいでしょう。丁度今日、仮想世界で会う予定です。都合を訊いておきます。いつからですか?」
「8月1日から4日間だ。承諾を得たら連絡してくれたまえ。宿屋もろもろはこちらで手配する」
「了解しました」
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数時間後、
10層ボスがその巨体を爆散させ、一瞬の間をおいて部屋に歓声が響き渡る。
「ふぅ……」
大太刀を納刀し、息を吐く。最近はボス戦のノウハウも大分蓄積されたり、武装も強力なものが出てきたりして楽になっては来ているが、アインクラッドのフロアボスは相変わらず強かった。
今回は2レイド98人の大人数で挑めた(夏休みなので人数がそろった)のが幸いし、30分交代のワンローテ、一時間でボス戦は終了した。
ラストアタックを取れなかった前半組は不満が溜まっているようでムッスリし
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