§44 大惨事超神様大戦〜終焉の世界へ〜
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「うわーぉ……」
吃驚することも諦めて、黎斗はただただ、呆然と呟く。なんで、こんなタイミングで、こやつは現れるのだろう。
「みんなでお祭り騒ぎとかひっどいなぁ。僕も混ぜてよ!」
「そんな理由かよ……」
朗らかに笑う剣の王にうなだれる。仮面の青年が「賑やかじゃないか」などと言わんばかりに肩をポンポン、と叩いてきた。ジト目で返すもどこ吹く風だ。
「貴様はあの時の神殺しか。よかろう、なればこそ先の雪辱戦よ!!」
そんな彼を放置して白馬に乗ったイケメンがドニに切りかかる。この光景をぼさっ、と眺める黎斗だが、ふと白馬に目がとまった。
「……って、あの馬羽根生えてる!? ペガサスってまさかアイツ、ペルセウス!?」
ドニが斃した、と聞いた気がするのだけれど。まさか復活してきたのか。なんと傍迷惑な奴だ。あるいはドニがトドメを刺し損なった、か。
「……孫さま、無視?」
悲しそうに斉天大聖が、呟いた。
「こーなったら更にド派手に参ろうか」
「え」
「……北海より出でよ、我が賢弟・猪剛鬣! 西域より出でよ、我が賢弟・深沙神!」
その言葉と共に、現れるのは猪頭の巨漢。三面六臂で黒色の甲冑。次いで蒼黒い肌と紅い頭髪の鬼。――そして巨大な、龍。色は透き通るように白い。
「およ、白龍か? お主も来てくれたか!!」
斉天大聖から僅かに目を離したら、敵がもっと増えていた。どこの悪夢だこれは。
「こんなのゼッタイ、おかしいよ……」
十中八九、彼らはまつろわぬ神だろう。神獣ならば、冥府と化したこの領域で生きていられる筈が無い。敵対者全ての生を許さない、この絶対の世界で行動できるのはまつろわぬ神のみ。ならば。
「亡者に総攻撃してもらっても、無駄か」
死者たちでは、無理だ。もう分身達を倒した時と同じ手は喰らわないだろう。ということは、神相手に死霊たちが出来ることは不滅の肉壁くらい。饕餮達神獣が軍隊規模で挑めば、深手を負わせることくらい出来るだろうか?
「黒仮面のお兄さんと睡蓮、僕で一人当たり三柱位潰す必要がある、か。……しんどいな」
大量困り果てた黎斗の隣を、何かが駆け抜けた。次いで吹き飛ばされる河童さん。
「速っ」
神速での体当たり、か。犯人は相当神速に慣れている、などと冷静に分析する黎斗の前に、青年がふっと現れた。
「これは貸しに、しておいてやる」
割とドヤ顔で言い放つイケメン。どうでもよいが今日はイケメンによく出会う日だ。そんなことを思いつつ、眼前の外国人に誰何する。
「……あなたは誰ですか?」
「アレクだ。その言葉遣い気色悪いな、ふつうに喋れ。」
「まさかの暴言ー!?」
スー
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