終結
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で約束を守ってくれないの!!」
そう叫ぶとゲツガはゆっくりと口を開いた。
「ゴメン……な。ユ……キ……。約束……守……れなく……て」
「ホントだよ!!叩きたいけどゲツガ君がこんな状態じゃ無理だよ!!」
そう言うと微笑んでゲツガは言った。
「もしも……俺が……死んだ……ら……一回……俺に会いに……来てくれ。俺の……現実の名前は如月……優だ……。分からなかったら……キリト……に聞いて……くれ……」
「絶対行かない。君は生きるんだよ……。この世界から出てもゲツガ君は生きてるから……」
ユキは涙を流しながら言った。ゲツガは次にアスナを見る。
「ゴメン……な……。アスナ……お……前に……何の……説……明も……無しに……槍を……突き刺し……て」
「いいんだよ。そのおかげで生きていられるんだから……」
アスナは涙を流しながら答えた。
「最後に……キリト……いや……カズ……お前にも謝っとく……悪かったな……。勝手に……大切……な人を……刺して……」
「ああ、正直、お前を殺したいくらい怒りがこみ上げてきたが、生きているから殴るだけで我慢してやる……」
キリトは下を向いて言った。しかし、絞りだしたような声で泣いていると言うことが分かる。ゲツガは最後の力をふり絞って言った。
「みんな……ゲームクリア……おめでとう」
そう言ってゲツガはポリゴン片となってこの世界から消え去った。
「「うわああああああ!!」」
ユキとアスナが絶叫を上げて泣きじゃくる。
キリトも声を上げていなかったが、泣いていた。そして三人は身体が消え、ログアウトして行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ピー……ピー……ピー……
「先生!!心拍数が安定してきています!!」
「信じられん……さっきまであれほど心拍数がさがっていたのに……まさに奇跡としか言いようがない……」
(何処だ……ここ?天国か……?)
目をゆっくりと開く。見ると何人もの看護士や看護婦、医者が自分の顔を覗き込んでいる。
意識が戻った俺を見て全員が驚いた。
「先生!!意識も戻りました!!」
その瞬間、場が、ドッと沸いた。しかしゲツガは耳がよく聞こえず、分からなかった。片目も開けているのにぼやけて見える。声を上げようとしたらまったく声が出なかった。絞るようにがんばって声を出す。
「こ……こは……?」
「病院の集中治療室だよ。君はSAO事件の中での不適合者だったのか痛みがじかに届いていたらしくてここにつれてこられたんだ。まあ、しばらくしたら精密検査を始めるからそれまだはゆっくりしといてくれ」
そう言って医者達は部屋から出て行った。
(生きてる……の
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