第百六十五話 クローン達
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。
「悪を断つ剣なり!」
「さあ、死ぬのです」
ここでアーチボルトが攻撃を開始した。次々に砲撃を加えてくる。
「この私の手によって」
「推して参る!」
しかしであった。ダイゼンガーは翻りその攻撃をかわした。その厳しい姿からは想像できないまでの素早さを見せたうえで、であった。
「何っ、私の攻撃を!?」
「これで終わりだ!」
ゼンガーは反転し突進しながらアーチボルトに告げる。
その剣が振り被られる。そして」
「斬艦刀、雷光斬り!」
「なっ!!」
その速さ、そして威力は。アーチボルトとてかわせるものではなかった。
「でええええええええええいっ!!」
気合と共に両断された。今アーチボルト自身も。
「我が斬艦刀に断てぬものなし!」
「ば、馬鹿な・・・・・・」
アーチボルトは断末魔の中で呻いていた。
「何故この私が」
「言った筈だ!」
ゼンガーはその彼に告げたのだった。
「貴様は覚悟を忘れていた」
「覚悟を」
「戦いには覚悟が必要だ。だが勝利に驕る貴様はそれを忘れていた」
こう告げるのであった。
「だからこそ。俺は勝ち貴様は敗れたのだ」
「それで私は」
「そうだ、敗れたのだ」
このことを告げるのだった。
「この俺にだ」
「私が・・・・・・ここで」
「滅びよ、アーチボルト=グリムズ!」
言葉はこのうえなく峻厳なものだった。
「それまで犯した罪と共にだ!」
「うおおおおおおおおおおおおっ!」
アーチボルトは炎に包まれその中に消えた。そしてその時には戦いは完全に終わっていた。
ゼンガーの元にククルが来た。すぐにその彼女に問うた。
「イーグレット達はどうなったか」
「安心しろ」
まずはこう彼に述べてみせるククルだった。
「全て倒した」
「そうか、それは何よりだ」
「残ったシャドウミラーは撤退した。我等の勝利だ」
「うむ、わかった」
「そしてアーチボルトは」
「死んだ」
それは今はっきりと確認したことだった。
「斬った。それで終わりだ」
「そうか。これであの男も」
「これ以上罪を犯すことはない」
アーチボルトに対する言葉であった。
「それにより多くの者が災厄を被ることはだ」
「なくなったな」
「その通りだ。それではだ」
「うむ、帰るとしよう」
あらためてゼンガーに言うのだった。
「これでな」
「うむ、それではだ」
こうしてまたキールに戻る彼等だった。ロンド=ベルは遂にアーチボルトを倒した。ゼンガーは己の敵を一人倒すことができたのであった。
その頃別の世界では。ヴィンデルがレモンから報告を受けていた。
「そうか、死んだか」
「はい」
静かに述べるレモンだった。
「アーチボルトはこれで完全に」
「わかった」
それを聞いて静かに返すヴィンデルであった。
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