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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百五十九話 白騎士の心
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だった。それが何故かも話した。
「衝突した物体の破片が回収されなかったからだ」
「それでか」
「そのせいで」
「けれど」
ここで言ったのはアラドだった。
「不自然な話ですね」
「そうね」
彼の今の言葉にゼオラも同意する。
「何かとても」
「エアロゲイターの機体の破片は回収が容易なのに」
「それなのに」
「しかもだ」
誰もがいぶかしむ中でギリアムの話はさらに続く。
「不自然なのはそれだけではなかった」
「破片以外にも」
「あったんですか」
「それだけの大事故にもかかわらず二人は生きていた」
このことも言うのだった。
「そしてエクセレン中尉に至っては」
「中尉は」
「どうだったんですか!?」
「焼け焦げどころから」
まずはそこからだった。
「その身体や衣服に何の損傷もなかったという」
「えっ!?」
「それはちょっと」
皆このことにはこれまでで最も驚いた。
「有り得ないっていうか」
「運がいいどころじゃ」
「それで大尉」
「貴方は?」
すぐにもう一人の生存者に問わずにはいられなかった。
「大丈夫だったんですか?」
「どうだったんですか!?」
「俺は病院送りだった」
彼はそうなのだった。
「重傷ではなかったがな」
「そうだったんですか」
「大尉は」
「目の前が爆煙で覆われた時」
彼は自己が起こったその時についても話をはじめた。
「俺は隣にいたエクセレンを庇った」
そうだったというのである。
「そしてそこから助け出されるまでの記憶はない」
「それで中尉は」
「無傷だったんだ」
「いや」
ところがだった。ここでまた言うキョウスケだった。
「あの時エクセレンは致命傷を負っていた」
「何っ!?」
「それじゃあ」
「だから無傷であったはずがない」
そうだったというのだ。
「あいつは」
「まさかと思うが」
ここでギリアムが言った。
「シャトルに衝突したのはエアロゲイターではなく」
「他の何か」
「まさかそれって」
謎は深まる一方だった。何もかもわからないまま謎だけが深まっていた。

第百五十九話完

2009・10・18



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