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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百五十八話 純粋なる存在
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「重力反応があっただけで」
「重力反応」
「それじゃあ」
これが何よりの証だった。それ以外になかった。
「出て来るのね」
「やっぱり」
「ですから皆さん」
また言ってきたユリカだった。
「アイスランドです。至急です」
「やれやれじゃのう」
しかしここで兵左衛門はぼやいた。
「寒い場所は苦手じゃ」
「そうですね、本当に」
それは梅江も同じであった。
「神経痛にこたえますから」
「できることなら避けたいのじゃがのう」
「けれどそうも言ってはいられませんよ」
そうぼやく二人に対して言ってきたのは一太郎だった。
「敵が出て来たんですから」
「じゃから嫌なのじゃよ」
「全くです」
「艦橋はあったかいから」
一太郎はさらにその二人に言う。
「だから行くよ」
「わかっておるわ。仕方がない」
「そうですね」
結局はそれに頷くしかなかった。こうして皆出撃するがここで。またしてもシンが言わなくていいことを言ったのであった。例によって。
「神経痛か。それならあれだよな」
「あれとは何だ?」
すぐにレイが彼に問うた。
「うちの艦長なんかやばいよな」
「それはどうしてだ?」
「だってよ。もういい歳じゃねえかよ」
今度はタリアへの言葉だった。
「寒い場所なんか言ったらそれこそリューマチとかにもなるだろ」
「リューマチか」
「おばさんだからな」
こう言うのである。
「厚化粧だけれど大変だろ。顔には出さないけれどな」
「そんなものか」
それを聞いてもレイは冷静なままだった。
「艦長は」
「そうだよ、二十を超えたらもうおばさんだぜ」
シンの言葉は続く。なおここにいるのはシンとレイだけでなくシンジもいる。今プラグスーツを着てまさに出撃準備にかかろうとしている。
「尻尾も九本まで生えてな」
「尻尾って」
シンジも言うのだった。
「そんな人?タリア艦長って」
「だからよ。女は二十を超えたら化け猫なんだよ」
無茶苦茶を言うシンであった。
「殆ど怪物なんだよ」
「そんなものかな」
「初耳だがな」
「へっ、艦長もな。二十とっくの昔に超えた猫又だぜ」
「猫又ね」
「そうだよ」
後ろからの声にも言う。シンジがその後ろを振り向くと。
「う、うわああああああっ!」
すぐに叫び声をあげてしまった。
「で、出たっ!!」
「出たって何がだよ!」
「シ、シン逃げないと!」
「逃げちゃ駄目なんだろ?」
シンはシンジがいつも自分に言い聞かせている言葉を彼に返した。
「それで何でそんなこと言うんだよ」
「いいから早く逃げないと!」
なおも言う彼だった。
「早く!本当に!」
「ったくよ」
そんなシンジの言葉を笑い飛ばす様な感じであった。
「何がいるってんだよ」
「後ろ後ろ!」

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