第百五十七話 囚われた騎士
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」
「行っちゃ駄目よ!」
全員で止めようとする。しかしであった。
エクセレンはその虚ろな目のままで前に出た。そしてだった。
そのままアルフィミィリィのところに来て。消えていくのだった。
「そんな・・・・・・」
「嘘だろ」
「エクセレンさんが」
こう言って呆然としながら見る。今はアルフィミィリィだけが残っていた。
「それではですの」
「待て!」
「消えるつもり!?」
「そうですの」
ロンド=ベルの沿面に対して微笑んで返すのだった。
「それではこれで」
「待て」
その彼女を行かせまいとするキョウスケだった。
「エクセレンは御前だと言ったな」
「はいですの」
それも認める彼だった。
「そして私もまた」
「貴様もまた?」
「消えるのですの、今は」
そして彼女も消えた。後には誰も残っていなかった。
残ったのはロンド=ベルの面々だけだった。彼等はまだ唖然としていた。
「何だっていうの!?」
「一体」
彼等は話をするだけだった。
「エクセレンさんがあいつってよ」
「どういうことなの!?」
「いや、そういえば」
ここで気付いたのはアラドだった。
「エクセレンさんとあいつよ」
「あの娘が!?」
問うたのはゼオラだった。
「あの娘とエクセレンさんがどうしたの?」
「顔、似てるよな」
アラドが言ったのはこのことだった。
「それに声も」
「そういえば」
言われてこのことに気付いたゼオラだった。
「確かに」
「クローンとかそういうのじゃないよな」
「いや」
キョウスケがここでそのアラドに対して言ってきた。
「そんな話は俺も聞いたことがない」
「そうなんですか」
「それは」
「しかしだ。似ているのは確かだ」
それは間違いないと言うのだった。
「あの女とエクセレンは間違いなく似ている」
「そうですよね、やっぱり」
「エクセレンさんとあの娘は」
「だが今は言っても仕方がない」
キョウスケはまた話した。
「あの女は消えた」
「そうね」
オウカはキョウスケのその言葉に頷いた。
「今はね。消えたわ」
「また姿を現わす」
キョウスケは冷静だった。少なくとも表面上は。
「その時だ」
「その通りだ」
彼の今の言葉に応えたのはダイテツだった。
「今は何を言っても仕方がない」
「じゃあどうするのですの?」
ラトゥーニが彼に対して問うた。
「それでは」
「全軍基地に入る」
そうするというのだった。
「イギリスに手頃な基地といえばだ」
「スカパフローですね」
エイタが応えてきた。
「あの基地なら」
「そうか。ではそこに向かうか」
「はい、そうしましょう」
これで話は決まった。彼等はとりあえずはスカパフローに入るのだった。しかしこれはただの戦いの合間の息抜きに過
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