第一章 無印編
第二十一話 『外伝2 夜の一族とシホ、真実を語る時(前編)』
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………」
すずかがなにかを言いたげな表情だけど今は一刻も早く月村邸に到着しないと…!
それから追っ手は来たもののなんとかノエルさんが月村邸の扉を開いてくれていたらしく私は転がり込むように敷地に入り込んだ。
そしてすぐに扉が閉まり私が一度体験したレベル5の防衛装置が作動した。
「すずか! シホちゃん!」
「あっ! お姉ちゃん!」
すずかは忍さんの声が聞こえた方に振り向きすぐに抱きついた。
その隣で兄さんが小太刀を装備しながら、
「シホちゃん、大丈夫だったか?」
「はい、なんとか…。でもこうも堂々と追ってくるなんて奴等はもう正気じゃないと思います。だから少し牽制してきます」
そう言って私は塀の上にジャンプして登り左手に洋弓と矢を投影し、追ってきただろう車のタイヤ部分をすべて射抜いた。
それで車達はたちまち往生してお互いに接触しあい急停止した。
そこからすぐさま先程のサングラスの奴等が這い出てきた。
その手には普通物騒極まりない拳銃やマシンガンなどを装備している。
…どうやら月村邸の周りはもう一般人の人払いは完了済みのようである。
「やってくれるじゃない…! でも…」
そっちがそのつもりなら覚悟しなさい。
その心算で一番奥に止まっている車を動力部分ごと射抜いた。そしてその車は爆発、炎上…そのまま近くの車も巻き込んでの連続爆発を引き起こした。
さすがに奴等も移動手段が消失した為に焦っているが、しかし各自それぞれ手馴れた動きをして即時撤退していった…が、一匹くらい捕まえておかないとね。
なので、マグダラの聖骸布で一番偉そうな奴をフィッシュして月村邸まで強制連行させた。
「恭也兄さん。一応撃退しました。…それと、たぶんあの中では一番発言力を持ってそうな奴を捕まえたので連れてきました」
「ナイスだ、シホちゃん。…それにしてもずいぶん大きな爆発の音がしたが…なにをしたんだ?」
「いえ、別に大した事じゃないんですけど一台の車を爆発させてそれが他の車にも飛び火したからです」
「そうか。でも改めて無事でよかった」
「本当にね…すずかの事守ってくれてありがとう、シホちゃん」
「はい! それで…そろそろ尋問タイムといきましょうか?」
「そうね…」
「そうだな…」
すずかは一応という事もあり別の部屋でファリンさんと一緒にいてもらっている。
それから私、忍さん、恭也兄さん、ノエルさんの四人で捕まえた男を尋問したが一向に口を開こうとしない。
話すことなどなにもないの一点張り…。
それで仕方なく私は男の前に出て、
「な、なんだ…本当になんなんだ? お前も人外の一味なのか?」
「何のことか知らないけど…正直に白状させてもらうわよ。私の目を“見なさい”…」
「?…、……ッ!?」
男は
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