19.優しい王
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皆が驚いている。
「私は以前、シュウとカイから立ち上がる勇気と力をもらいました。だから今度は自分で立ち上がりたいんです。例え、ガイと撃ち合うことになっても」
「綾姉、いきなりなんで」
「大丈夫、前から考えてたの。お願いします」
桜満博士が"ヴォイドゲノム"を取り出そうとする.....と
「させませんよ」
トランクが撃たれ中に入っている"ヴォイドゲノム"がエスカレーターから下の階に落下していく。
銃を撃ったのは......嘘界
「製造されたアンプルは3つ。残りはどこにあるのかずっと探していたのですがやはりあなたでしたか、桜満博士」
嘘界の後ろからエンドレイヴが現れる。
「あれは私が頂戴します」
「それでどうするの!」
「私はね、見たいんですよ。あの不可思議かつ崇高な光を。きっとあの光の向こうには真理がある。そのためなら私は何だってして見せるでしょう」
私は嘘界の隙をつき、"ヴォイドゲノム"を取りにエスカレーターへと向かう。
「一生語ってなさい!!」
エスカレーターに辿り着き、手すりを使い滑り降りる。
「このおてんばさん!!!」
エスカレーターを下り、"ヴォイドゲノム"まであと少し。
「渡しません!!」
"ヴォイドゲノム"が投げられたナイフによって飛ばされる。
"ヴォイドゲノム"は飛ばされ、何かにあたり止まる。
"ヴォイドゲノム"が止まったのは、ここにはいない人物の元に渡った。
ここにいるわけがない......彼がここにいるわけがない。
"ヴォイドゲノム"を拾ったのは........シュウだ。
これが全ての始まりの力......"ヴォイドゲノム"
「シュウ!!」
「シュウ!!」
ハルカと八尋が叫ぶ。
「返して、シュウ!!それが何だかわかってるの!?」
「もちろんだよ、綾瀬。全てはここから始まったんだ。これはやっぱり僕が受けるべき罪なんだ」
「違う!!それは私たちの罪よ!!二度目はないのよ、シュウ!!ヴォイドの力があなたを殺すわ!!」
「ありがとう、母さん。本物の親子じゃなくても、僕は母さんといれて良かった。今は本当にそう思うよ。.......でも、これは僕に出来る唯一のことだから」
「シュウ!!!」
母さんが叫ぶ。
「ダメぇぇぇぇ!!!」
綾瀬も叫ぶ。
僕は何も躊躇せず、"ヴォイドゲノム"を刺す。
「うっ......う......ぐっ......」
激しい痛みが体を襲う。
僕の罪がこの程度の痛みで償えるわけがない......
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
体を一筋の光が包み込む。
ーーずっと逃げてきたんだ。
ーー..
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