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決戦
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ナを抱いてゲツガを睨んでいた。

「ゲツガ君、君のさっきの行動は、どう考えてもおかしいと思うぞ。死人になる前の者に槍を刺すなんて」

 茅場晶彦がそう言うと、ゲツガは背中から両手剣を抜剣し、逆手に持ち変える。

「俺はあの出来事以来少しどこかおかしいからな。でも俺は意味の無い行動はあまりしないんだけどな」

 そう言って、上を見上げる。

「お前、あの力について気になるんだよな?」

 そう言うと茅場晶彦の表情が変わる。

「教える気にでもなったのかな?」

「いや、教えるも何も、俺自体あんまあいつらのことは知らねえ。だから、あわせてやるよ」

「どういうことだ?」

 茅場晶彦が尋ね返す。

「さあな」

 そう言ってゲツガは心の中に語りかける。

『出て来いよ。チェンジャー、使い時が来たぜ。俺の身体を使わせてやる。その代わりに勝て』

 そう念じると声が帰ってきた。

『ようやく来たか!!今まで溜まったものを吐き出せなくて、すげえイラついてたんだよ!!』

 そううれしそうに答える。

『じゃあ、借りるぜ。だが、対価はきっちりといただく』

『ああ。もし、あいつに勝てたらの場合だけどな……』

 そう言ってゲツガは身体の所有権を引き渡した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「ふぅ……ようやく、出られたぜ」

 いきなりの言葉に疑問符を浮かべ、ゲツガに問いかける。

「どうしたんだ?ゲツガ君」

「ゲツガ?俺はそんな名前じゃねえよ?俺の名前はチェンジャーだ」

 そういうことかと呟く。

「君がゲツガ君の能力の正体だね」

「まあな。それより早くやろうぜ。もう殺したくてうずうずしてんだよ!!」

 そう言ってチェンジャーは自分に向けて突っ込んだ。素早い攻撃にオーバーアシストが反応し、それを止める。だが、今までとは比べ物にならないほどの衝突音が響く。盾ごと吹っ飛ばされるが何とか踏みとどまった。

「どういうことだ。この力は……君は何者だ」

 言い終える前にチェンジャーは、目の前に迫っていた。素早く剣で応戦しようとするが両手剣で叩き落される。

「クッ!!」

 続けて攻撃される両手剣をオーバーアシストを使い、避けて距離をとる。距離を取り見ると、チェンジャーは面白いものを見つけた子供のような顔をした。

「さっきの……たしかオーバーアシスト……だっけ……?」

 そう言ってチェンジャーは走って自分との距離を一瞬で詰める。その速さはまるで俊敏に極振りにしたプレイヤーの速さのようだ。素早くチェンジャーを撃退しようと盾で自分の身体を隠して突撃する。そしてチェンジャーに向かってオーバーアシストを使ってコマ送りに振られたよう
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